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はじめに:
我が家の3台のエアコンが今年はどのくらい電気を使うか?電気代の実績データから推定してみました。おおざっぱな感じがつかめます。
連日猛暑が続きます
日中は文字通りの猛暑で、夜中の間も蒸し暑いまま翌朝を迎えます。毎日がその繰り返しです。これまではエアコンは午前中我慢できました。午後や夕方の暑い時間だけエアコンを使えばよかったです。今年の夏は違います。ほとんど24時間エアコンが稼働しています。
この天候がこれからも当分続く予報です。来年以降もどうなるかわかりません。エアコンによる電気代の負担が一体どれくらいなのか?見当がつきません。不安なので、これまで電気を使ってきた実績を把握し、自分なりに分析して、我が家のエアコンが電気を使う量(消費電力量)を推定してみました。
エアコンの消費電力量の実績を把握する
今年の春から8月までの消費電力量を調べます。データは、”くらしTEPCOweb”から入手できます。”電力料金・使用量”のタブで、月別・週別・日別・時間別の電気使用量の各グラフから必要な情報を読み取っていきます。
エアコンを使わなかった4月から6月の消費電力量の実績を、最初に確認します。4月から6月の月間のひと月平均の消費電力量(電気使用量)は、200kWhでした。1日平均にすると6.9kWhです。
エアコンを使用した7月と8月1日から24日までの消費電力量の実績を調べます。7月が388kWhで8月が380kWhです。エアコンは7月は23日間使い、使わなかったのは8日間でした。8月はエアコンを22日間使い、使わなかったのは2日間でした。
これらの数字から、エアコンを使った分の電力消費量を推定していきます。
7月と8月のエアコンの月間消費電力量
7月は31日あります。エアコンを使わない分の電力消費量を6.9kWh X 31日の213.9kWhと推定し、7月全体の消費電力量388kWhから差し引きます。得られる値をエアコンによる月間消費電力量とみなすわけです。7月のエアコンの月間消費電力量は174.1kWhと推定します。
8月は本記事執筆前日の24日までの実績が分かっていました。エアコンを使わない分の電力消費量を6.9kWh x 24日の165.6kWhと推定し、24日までの全体の消費電力量380kWhから差し引いて、8月の24日間のエアコンの月間消費電力量は214.4kWhと推定します。
エアコンの月間消費電力量の推定値は、7月が174kWhで8月の1日から24日までの分が214kWhとします。
エアコンの1日あたりの消費電力量を推定する
以上で求めた数字から、エアコンの1日あたりの電力消費量を推定してみます。
エアコンの1日あたりの消費電力量は、エアコンの月間消費電力量をエアコンの使用日数で割ると得られます。エアコンの使用日数は、7月が23日で8月が22日でした。
計算してみると、7月は174.1kWh / 23日の7.56kWhで、8月は214.4kWh / 22日の9.75kWhとなります。
7月はまだ暑くなり始めで、エアコンを一日中使い続けることはありませんでした。8月の9.75kWhという数字が、猛暑が続く、これからの予測に使うのに適していると思います。そこで、エアコンの1日あたりの電力消費量として、10kWhをこれからを予測していくのに使います。
エアコンの消費電力量の推定値を評価する
エアコンの1日あたりの電力消費量を10kWhと推定しました。この数字が妥当かどうかを評価していきます。
エアコンの仕様をみる
我が家にはP社・F社・H社のエアコンが全部で3台あります。それぞれの取扱説明書の仕様を確認します。使えそうな項目を抜粋して下の表を作成しました。
型名 | RAS/C-H22 | ASE252K | CS-J228C | |
メーカー | 日立 | 富士通 | パナソニック | |
冷房能力(kW) | 2.2(0.9-2.9) | 2.5(0.5-3.2) | 2.2(0.5-2.8) | |
中間冷房能力(kW) | 1.2 | 1.2 | – | |
冷房面積の目安(立方m) | 鉄筋アパート南向き洋室 | 15 | 17 | 15 |
木造南向き和室 | 10 | 11 | 10 | |
暖房標準能力(kW) | 2.8(0.9-4.7) | 3.0(0.5-5.0) | 2.2(0.4-4.0) | |
中間暖房標準能力(kW) | 1.5 | 1.5 | – | |
暖房面積の目安(立方m) | 鉄筋アパート南向き洋室) | 13 | 14 | 10 |
木造南向き和室 | 10 | 11 | 8 | |
運転電流(A) | 冷房 | 4.9 | 5.9 | 7.05 |
暖房 | 5.6 | 6.5 | 5.2 | |
消費電力(W) | 冷房 | 440(155-990) | 535 | 635(135-720) |
中間冷房 | 215 | 185 | – | |
暖房標準 | 505(115-1110) | 585 | 470(125-1220) | |
中間暖房標準 | 225 | 235 | – | |
通年エネルギー消費効率(APF) | 5.4 | 4.9 | 5.8 | |
運転音(dB) | 冷房 | 45 | 44 | 59 |
暖房 | 45 | 44 | 60 |
表:3台のエアコンの仕様表(抜粋)
数字がいっぱい並んでいて、どれを使えばよいか?そのものズバリ”1日あたりの電力消費量”の数字はありません。かなり大雑把ですが、消費電力の項目を使います。幅があり、中間冷房の数字も2機種しか記載がありませんが、200つまり0.2kWが、私には当たらずとも遠からずと思われました。1時間あたり電力消費量で平均値的に見えた”0.2kWh”という数字をエアコンの1時間の平均的な電力消費量として仮に使ってみます。
エアコンの1日の使用時間を分析する
以上の数字から3台のエアコン全体での1日あたりの使用時間を割り出すと、10kWhを0.2kWhで割って50時間が導かれます。この数字が妥当かどうかを考えてみます。
我が家のエアコン1台は8月は1日中フル稼働状態です。残りの2台は、1台は日中稼働し、もう1台が残りの就寝時間に稼働します。ですので実質は2台で48時間稼働しているとみなしても間違いではなさそうです。
さきに導いた50時間は、実態に近い数字だと思います。ですのでエアコン3台で合計した1日あたりの消費電力は10kWhと考えてもよさそうです、
エアコンの電気代について
エアコン使用分の電気代について、検討します。最初に各月の電力消費量を整理します。
各月のエアコンの電力消費量の推定と予測
7月のエアコン使用分の消費電力は174kWhと推定しました。
8月は24日までが214kWhで、月末までの7日分の70kWh(10kWh x 7日)も含めて予測すると284kWhと推定できます。
9月は30日間あります。全てエアコンをフル稼働すると、10kWhかける30日で300kWhと推定されます。
10月はさすがに猛暑も和らぎそうなので、半月分フル稼働として、10kWhかける15日で150kWhと推定されます。
消費電力を電気代に換算する方法
電気代の計算式はとても複雑です。基本料金と使用した電力量に伴う3段階料金があって、それに燃料費調整額・再エネ発電賦課金が加わります。政府の補助は7月はありませでした。これらを組み合わせた精密な推定は困難なので、段階料金の部分だけを計算することにします。
我が家では通常(エアコン不使用)の月は200kWh平均で第2段階までの適用です。エアコン使用の月は300kWhを超えました、エアコンの使用分の電気代は100KWhまでは第2段階の料金で計算し、100kWhを超えた分を第3段階の料金で計算してみます。
電力量料金の第2段料金は120kWhをこえ300kWhまで消費電力1kWhについて36円40銭、第3段料金は300kWhを超過した消費電力1kWhについて40円49銭です。
7月のエアコン分の電気代について
7月のエアコン使用分の消費電力は174kWhと推定しました。電気代に換算すると6,636円です。
100kWh x 36.4円 + 74kWh x 40.49円 = 3640円 + 2989.6円 = 6636円
8月のエアコン分の電気代について
8月のエアコン使用分の消費電力は284kWhと推定しました。電気代に換算すると11,090円です。
100kWh x 36.4円 + 184kWh x 40.49円 = 3640円 + 7433.6円 = 11090円
9月のエアコン分の電気代について
9月のエアコン使用分の消費電力は300kWhと推定しました。電気代に換算すると11,738円です。
100kWh x 36.4円 + 200kWh x 40.49円 = 3640円 + 8080円 = 11738円
10月のエアコン分の電気代について
10月のエアコン使用分の消費電力は150kWhと推定しました。電気代に換算すると5,664円です。
100kWh x 36.4円 + 50kWh x 40.49円 = 3640円 + 2020円 = 5664円
推定した感想
トータルの7月の電気代は、6月よりも6,800円高かったです。推定値の6,630円に近い。
8月の電気代は、”くらしTEPCOweb”によれば6月よりも8,100円高い予想です。推定値の11,073円よりも3,000円ほど低いです。それでも8,100円というのはやっぱり高いと感じます。
8月の電気代の実績は予想通りで6月よりも8100円高い金額となりました。7月になかった8月の値引き分は1kWhあたり4円となってます。 x 420kWhだとすれば 1680円が値引きされた結果だということになりそうですが、そうみなしてよいのかどうかは私にはよくわかりません。本当に計算が複雑。
8月の感想としては、あれだけ蒸し暑くて大変だったのにこれだけで収まった。と考えるのか、7月の電気代が高すぎたと考えるのか、よくわかりません。電気代がこのまま高止まりしないでもらいたいですね。
9月と10月については、まだ比較のしようもありませんが、推定値がおおきく違ってしまうということは考えにくいかな。
ここまでやってきた計算はとても大雑把ですが、これ以上精度を上げるのは困難だと感じますし、一つの目安が得られたと感じます。エアコンの電力消費が大きく変動することについて理解できたのがよかったと思います。また電気料金の計算式についてもあらたに認識することができました。
今回はせっかく試算してみたので、これらの得られた数値を念頭に置いて、今後の実績をウォッチしていきます。
私は我が家の照明でLED電球に変えたり自動消灯で省エネに取り組んできてますが、せいぜい数十ワットの節約の取り組みです。エアコンの場合は電力消費の桁(桁)が違うと強く感じました。今回の試算では消費電力量を一律に0.2kWhと置きましたが、実際にはエアコンはその動作状態によって消費する電力の幅がものすごく広いということが理解できました。
どうしたらもっとエコなエアコンの使い方ができるかがこれからの課題です。温度設定を1度、2度上げて使う。除湿が冷房より省エネな使い方。頻繁にオン・オフしない。30分程度の外出ではエアコンを点けたままにする。これらは実践済みですが、まだあるのかな?
これからの毎年は年間を通してずっとエアコンが必需品になりそうです。政府が我が家に毎月1万円を光熱費として補助金を支給してくれたらありがたいのにな、とふとそう思いました。やり方は色々あるでしょうけど、温暖化対策として人の命を救うための効果的かつ人気取り政策になるかもね。
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