はじめに:
CDプレーヤーのピックアップ部のスライドして動作する部分(摺動部:しゅうどうぶ)を清掃してグリースを塗ることで音飛びが飛躍的に改善しました。作業は類似CDプレーヤーの修理記事を参考にして実施。修理記事とは異なる部分をメモしておきます。
CDプレーヤーのようす
CDプレーヤーはMarantz CD6006です。

購入したときから音飛びがしつこいので、ネットの記事を参考にCDトレイを強制的に何度も動かす対策をしてましたが、根本的な解決には至りませんでした。
今回はCDプレーヤーのケースを開けて内部のCDトレイを取り出してのピックアップ部の点検修理を決意。分解整備です。家電製品は分解したあとで復元するのがうまくできないことが多い。復元に失敗したらCDプレーヤーの買い替える覚悟です。類似機種でCD6004のピックアップ交換するようすを紹介しているユーチューブ動画を参考に作業します。交換用のピックアップはネットで注文。
分解の予行演習を、新しいピックアップが届く前にやってみました。
ピックアップの摺動部
ピックアップ部を取り出すための分解作業を行います。途中経過は一旦省いて、取り出したピックアップの摺動部のようすを最初に紹介します。ピックアップ部はCDトレイにまだ取り付いている状態で、ひっくり返った状態で見えてます。

黄色の点線で示した部分にグリースを筆で丁寧に塗りました。

表側はCDトレイに覆われていて、4隅に4箇所あるバネで支えられているビスを外さないと見ることができません。裏側と表側に摺動部(黄色で示した部分)の汚れを綿棒できれいにします。そしてグリースを塗ります。棒状の歯車部分にもグリースを塗りました。
綿棒には汚れがついてました。かすかにジャリジャリとした感触もあって、この汚れが針飛びの原因になっていた可能性があります。
作業はこれだけです。ピックアップ部をCDトレイに取り付け、CDトレイを元に戻してトレイの動作やCDの回転を確認します。

CDは針飛びしないでスムーズに動くようにみえました。

分解作業で面倒な点
CDトレイを本体から外すのが面倒です。2点メモしておきます。
CDトレイ前面板の取り外し
まず、CDトレイの前面板の取り外し。コツがありました。前面板の片側を垂直に持ち上げるようにして外します。前面板は溝にはめ込んであるだけですが、しっかり固定されていて、むやみやたらにガチャガチャやってもびくともしません。小さな爪のようなものがあるのかもしれません。外し方にコツがありますね。元に戻すときも片側からはめていく感じです。

前面板を外したようす。

参考にした動画では、いとも簡単に外していますが、まともに外そうとしても簡単ではありません。無理やり力付くで外そうとするのは禁物。とにかく垂直上の方向で片側を持ち上げるようにして外れます。
CDトレイの取り外し
CDトレイの取り外しは、参考にした動画とは全く異なります。4箇所のネジ止めでした。

写真の中央の矢印で示したネジが左右に2箇所。これは簡単に外せます。
問題は、写真左の矢印で示した部分です。これが最初は見つかりません。CD本体の前面版の縁ギリギリの位置で穴の底についているため、ちょっと見た目ではよくわかりませんでした。
そのため、最初はCDトレイが取り付いているアルミの台座ごと外してしまいました。それで、ようやくその見えにくいネジの存在に気が付きました。
下の写真はアルミの台座ごと取り外したあとの状態です。ここまでやる必要はありませんでした。

接続ケーブルの取り外し
CDトレイには3本のケーブルが取り付いています。この付け外しにリスクを感じました。2本はプラグコネクタなので素直に抜き差しすれば問題ありません。
もう1本がフラットケーブルタイプです。プラグ・ソケットがついてなくて、ケーブルそのものをコネクタに差し込みます。慎重に作業しないとケーブルの先端が折れ曲がったりして抜き差しができなくなりそうです。この作業が怖かった。何度もやらないほうが良さそう。
今後の展開
作業後、CDを5枚ほど聴いてみましたが、針飛びはゴミにあたったような飛びが2回のみ。かなり安心して聴けます。ようやく音楽鑑賞できる雰囲気です。
交換用のピックアップは届きましたが、ケーブル取り外しのリスクもありますので、この次に不具合が起きるまでは様子見にしたいと思います。
その後収録時間が70分以上のCDも聴いてますが、音飛びは一切なくなりました。
やはり、摺動部の汚れが原因していた可能性が高そうです。あとは、グリースの効果がどれだけ長持ちするか?気になるところです。