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4つのスピーカーを8つに増やしてステレオ空間を広げる方法

8つのスピーカーでステレオ再生空間を広げる 配置
8つのスピーカーでステレオ再生空間を広げる
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はじめに:

ステレオアンプの左右のスピーカー端子に複数のスピーカーをつなげてステレオ空間を広げられることを理論的に検討する第3回目の記事です。第2回目では2つずつ並列接続して4つのスピーカーでステレオ空間を広げることの理論説明でした。3回目の今回は、接続するスピーカーの数を左右それぞれ4つと倍にして、8つのスピーカーをアンプにつなぎます。安全に実現するために直並列にスピーカーを接続し、安全にかつ効果的に再生音のステレオ空間が広げられることを確認しています。左右で合計8つのスピーカーを自由な場所に離して配置できるのが便利です。

第3回目で試したスピーカーの条件ですが、インピーダンスが8Ω(オーム)のスピーカーを使用します。スピーカー2つを直列接続した2組をさらに並列接続することで、直並列接続の合計インピーダンスが8Ωになります。今回はその仕組を理論的に説明します。アンプに余計な負荷を与えない適正インピーダンスでスピーカーが接続できたので安心してスピーカー再生が楽しめます。

これまでの経緯の概要

ステレオレシーバーの左右のスピーカー端子に1つのスピーカーを接続してスピーカーでのステレオ再生を楽しむ。これが出発点。

ステレオ空間が限定した視聴場所でしか満足に得られないことに不満を覚えたのが試行錯誤の始まりでした。

スピーカー端子におっかなびっくりでスピーカーももう一つ追加してみて、ステレオ空間の広がりを実感。その後はアクティブスピーカーの追加も試みてさらに音に包まれることを感じました。

そのPA(Public Address)という理論を知りました。スピーカーのインピーダンスを正しく組み合わせることで、1つの出力端子に複数のスピーカーが接続できるという理論です。その理論の裏付けを得て実践します。

4台のスピーカーの直並列接続のしくみ

スピーカーの直並列接続について説明します。

直並列接続の計算式

直列接続した2台のスピーカー2組を並列に接続します。下の図で説明します。

8Ωスピーカーの直並列接続したときのインピーダンス計算式
8Ωスピーカーの直並列接続したときのインピーダンス計算式

インピーダンス(交流信号における抵抗値)8Ωのスピーカーを2台直列接続すると合計インピーダンスは16Ωです。そのスピーカー2組を並列接続すると、合計インピーダンスは8Ωになるという仕掛けです。

ステレオ再生空間を広げるイメージ

4つのスピーカーでステレオ空間が広がるようすをイメージで表現してみます。

まず、右側のようすです。R1からR4の各スピーカーの中心を点線で結んでます。点からではなく面から音が出てくるイメージです。

右側のステレオ空間が広がるイメージ

左側も同様にしてL1からL4の各スピーカーの中心を点で結んでみました。

左側のステレオ空間が広がるイメージ

下の写真で、左右の点線で囲まれた面から音が出てくるイメージを表現してみました。

左右のステレオ空間が広がるイメージ

再生した感じ

実際に音を再生してみると、2つだけのスピーカーで再生したときに比べると、ステレオ音として聴き取れる範囲が広がっていることが実感できます。

スピーカーを配置したようす

スピーカーを配置したようすを写真と構成図で説明します。

8台のスピーカーを配置した全体のようすです。一番右端のスピーカーは仕切りの影に隠れています。

8台のスピーカーを配置した全体のようす
8台のスピーカーを配置した全体のようす

右側の4台のスピーカーを見たのが下の写真です。R1からR4の記号を割り当ててます。

右側の4台のスピーカーのようす
右側の4台のスピーカーのようす

左側の4台のスピーカーを見たようすが下の写真です。L1からL4の記号を割り当ててます。SW2はサブウーファーです。

左側の4台のスピーカーのようす
左側の4台のスピーカーのようす

システムレイアウト

RCD-N10レシーバーでステレオシステムを構成します。レシーバーと各スピーカーのフロアーレイアウト図を示します。

スピーカー8台のRCD-N10システムフロアレイアウト

システム構成図

下の図はRCD-N10のシステム構成です。

8台のスピーカーを配置したRCD-N10システム構成図
8台のスピーカーを配置したRCD-N10システム構成図

スピーカーを増やす取り組みは完成

これまでスピーカーを増やす取り組みを続けてきました。振り返ってみます。

最初のころは単にスピーカーを継ぎ足ししてみたら音が広がって聞こえた。というぐらいの感覚でした。

アンプのスピーカー端子につなぐスピーカーを増やすと、インピーダンスが小さくなります。むやみに増やすわけにはいかないので、アクティブスピーカーを増やすことをしました。

サラウンドアンプを購入して、スピーカーの数の制約から開放されました。でも周りからの音の聞こえ方は良くなりましたが、前方からの音に不満を感じるようになります。

スピーカーを増やすことの意味を考えてみて、スピーカーを6台に増やし、今回は8台まで増やしました。インピーダンスの面で考えると、今回で合成インピーダンス8Ωと適正インピーダンスになったので、実証実験としては一応の完結だろうと思います。

使用するスピーカーはFostex FE166NVとFE166Enの2台がメインです。NR1711サラウンドシステムに使っていたのをはずして、こちらのステレオシステムにつなぎ替えました。音的にはこれだけで十分良くなりました。さらに補助的にDaito Voice AR-7を自作ケースに入れてフロントハイトに配置。右サイドにBose 125を、左サイドにBose 121を配置してステレオ空間を広げるのに貢献しています。

RCD-N10レシーバーについては、NR1711サラウンドシステムの導入で引退かと思ってましたが、今はCDを聴くために現役復帰して活躍中です。めでたしめでたし。

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