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はじめに:
ミニスピーカーをテレビのイヤホンジャックにつなぎ、テレビの手前の正面に置けば、音声が聴きやすくなります。テレビの会話が聴き取りにくいという場合の対策としておすすめです。簡単にできるので、実現方法を紹介します。
薄型液晶テレビのスピーカーは下向きに取り付いています。スピーカーから出る音声の反射音が視聴者に届く構造なので、2メートルぐらいの少し離れた距離で聴くと、音声がこもりがちになります。そこで小さいアクティブスピーカーを追加してみると、音声がクリアーに聴けるようになります。サウンドバーのような低音は響かせられませんが、安上がりでクリアーな音が聴けるようになります。
実現方法
今回紹介する方法は単純です。小さなアクティブスピーカー(ミニスピーカー)をテレビの前に置いてテレビの音声をミニスピーカーからも出るようにします。音声が、反射音でなしにテレビの前面からストレートに出ることで、音声が聴きやすくなります。
以前紹介した、テレビのスピーカーの周りにカバーを付けてスピーカーの音を前の方に反射させる方法は、費用をまったくかけない対策でしたが、改善できる量が物足りませんでした。今回の対策は、テレビの音声を反射音でなくて正面からダイレクトに出す対策なのでかなりの量が改善できます。ミニスピーカーの購入費用が必要ですが、安価な製品でも十分なので、コストパフォーマンスは良いです。
テレビの視聴環境を図で示します
わが家のリビングは横長で、下の図に示す間取りです。

テレビが部屋の隅に置いてあり、視聴する場所はおもに2箇所です。1箇所がテレビから2メートルほどの少し離れた椅子とか座椅子のある場所です。もう1箇所がダイニングテーブル越しの椅子のある場所で、こちらはテレビからは4メートルほど離れています。
今回の記事は、テレビから2メートルぐらいの少し離れた場所で音声を聴きやすくするための実現方法の紹介です。

ここからは、実現方法を順番に説明します。
ミニスピーカーを置く
ミニスピーカーをテレビの前面の下のスペースに置きます。ここでミニにこだわらなくなる理由は、置き場所の関係で大きすぎると画面をさえぎってしまい、大きなものが置けないからです。

ミニスピーカーをテレビの下のスペースに適当に配置します。縦に置いても横でもかまいません。

音声の大きさは、ミニスピーカーについているボリュームつまみで調整します。

音声信号ケーブルの接続
スピーカーの音声信号入力ケーブルをテレビのイヤホンジャックにつなぎます。

イヤホンジャックの穴に、ミニスピーカーから出ている音声信号ケーブルのプラクを差し込みます。

スピーカーにUSB給電する
スピーカーのUSB給電ケーブルをUSB ACアダプターにつなぎます。下の写真で白いボックスがアダプターです。AC100Vのコンセントに差し込み、上のUSBコンセントに、ミニスピーカーから来ているUSB給電ケーブルのUSBプラグを差し込みます。ACコンセントはスイッチ付きのものが節電対策できるのでおすすめです。

必要なもの
- ミニスピーカー:左右2つのスピーカーに分かれていて3.5mmのステレオミニプラグ付きの音声信号ケーブルと、USB給電ケーブルが付属しているもの。
- USB ACアダプター:AC100VからUSB機器の電源を供給する装置。交流100vの電源コンセントアダプタを差し込み、ミニスピーカーの給電用のUSBプラグをアダプタに差し込めば、スピーカーから音が出ます。
- ミニスピーカーを選ぶときの注意点:いわゆるPCスピーカーと呼ばれていてUSBケーブルだけが付属しているスピーカーは今回は使えません。かならず、3.5mmのステレオミニプラグケーブルとUSB給電ケーブルが別々になっている製品を選びます。
ミニスピーカーの例
たとえばダイソーのUSB ミニスピーカーが使えます。とても安いけど性能に問題はありません。横浜市内で在庫しているお店はあまりないのですが、あなたの近所ではどうでしょうか?捜してみてください。
スピーカー全体のようすです。左右のスピーカー本体とその片方からUSBプラグと3極のみにステレオプラグがついたコードが付いてます。

パッケージのようすです。

使い方はパッケージに表示されてます。

残念ながらダイソーのスピーカーはネットでは入手できないので、ネットで探すときは”ミニスピーカー ステレオミニ接続 USB電源”のキーワードで検索してみてください。
スピーカーの外形が大きいとテレビの画面にかぶさって邪魔になります。テレビの下の空きスペースの寸法を調べておき、画面にかぶさらない大きさのものを選びましょう。例えばエレコム製のスピーカーMS-P08UBK(本体色黒)やMS-P08UWH(本体色白)などが小型です。ネットで比較的手頃な価格で入手できるようです(2023年7月現在)。
以上で、テレビから2メートルぐらい離れたところでクリアーな音声を聴けるようにする対策の説明はおしまいです。ここからは、テレビからだいぶ離れたところで音声をクリアーに聴く方法との共存について説明していきます。
離れた場所からテレビを視る場合
ダイニングテーブル越しで離れたところからテレビを視るときに聴きやすくするための方法は手元スピーカー(TVスピーカー)を用意するのが良いです。手元スピーカーの追加については以下の記事で紹介しています。
ミニスピーカーとTVスピーカーを使い分けるためには
ここまで、テレビから少し離れて視る場合と、だいぶ離れて視る場合のそれぞれで、音声をクリアーに聴くための方法を紹介しました。テレビのイヤホンジャックは1つしかないのに、いちいち繋ぎ変えるのは面倒そうだなとは思いませんでしたか?
テレビから少し離れて視る場合とだいぶ離れて視る場合の両方を簡単に使い分けることができます。その実現方法を紹介します。
テレビのイヤホンジャックは1つだけですので、普通はミニスピーカーか、TVスピーカーからの音声信号ケーブルのプラグをつなぎ替えて使います。
いちいちつなぎ替えなくても良い方法を紹介します。それは分配ケーブルを使う方法です。形態は一つのステレオプラグ(オス)に2本のケーブルでジャック(メス)がつながっています。

使い方は、プラグをテレビのイヤホンジャックに差し込みます。

分岐したケーブルの一方のジャックにミニスピーカーからの信号ケーブルのプラグ(黒色)を差し込みます。もう一方のジャックにはTVスピーカーからの信号ケーブルのプラグ(白色)を差し込みます。作業はこれだけです。

分配ケーブルはかならずステレオ(3極)を選びます。プラグの金属部分が3つに分かれています。大きな電気店のアクセサリー売り場なら見つかるかもしれません。難しければネットで購入できます。
なお、似たもので4極の分配ケーブルがあるので要注意です。4極の分配はステレオの音声信号に加えてマイク信号も伝送するためのものです。4極を間違えて購入すると使えませんので、選ぶときに3極を選ぶようにしてください。
さて、紹介したステレオ分配ケーブルを使えば、ミニスピーカーとTVスピーカーのいずれか使用でも、同時の使用でもできます。
分配ケーブルが使えるのは、近くと遠くに置くスピーカーが、どちらもアクティブスピーカーだからです。分配されると信号は小さくなりますが、その分をスピーカーに内蔵されている増幅器(アンプ)で補ってくれるからです。アンプ内蔵でないものは使えません。
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