はじめに:
水道の蛇口の水漏れでケレップの交換だけでは対応しきれない場合には、Oリングやパッキンの交換が有効な場合があります。
水漏れでケレップを交換
前回DIYで我が家の水道の蛇口の水漏れ対策をしてから、約2年が経ちました。台所の混合栓の温水栓の水漏れが目立つようになりました。

蛇口からの水漏れがないのでしばらく気が付きませんでしたが、混合栓の台座が水で濡れていることがあって、そのたびに雑巾で拭き取ってました。濡れ方が激しくなってきたので、どうやら蛇口の上の方から水漏れしてるらしいことにようやく気がつきました。

また浴室の混合栓も温水側の水漏れが気になるようになりました。

こちらは、きつくハンドルを締めても水が蛇口から滴り落ちます。

症状が違いますが、水漏れには違いありません。
ケレップを交換
2つの蛇口の水漏れの症状は違いましたが、とりあえずケレップを交換しました。下の写真では左が通常のものでゴムの部分が交換可能になってます。右は節水コマという名称で節水タイプです。私はゴム交換タイプが好みです。補充用のゴムもストックしてます。

取り外したケレップは金属部部分はかなり汚れています。ゴム部分も汚れ感はありますが、すり減っているとかは全くわかりません。

ゴムが固くなっているのかもしれません。ケレップを交換してみれば効果の有り無しはわかります。交換した結果は、浴室の蛇口は水漏れが止まりました。台所の蛇口は水漏れが止まりませんでした。
止水上部を交換
台所の蛇口の水漏れが止まらなかったので、思い切って止水上部全体を交換しました。

止水上部をパッケージから取り出したようすです。

さすがに水漏れはなくなりました。
Oリングやパッキン交換を検討する
止水上部を取り替えて水漏れはしなくなりましたが、2年で交換です。早すぎたなとの思いがありました。他の対応策がなかったのかな?
そこでネットの情報を丹念に調べてみると、止水上部でOリングを交換する内容のYutube記事が見つかりました。
内容をよく見ると、なんと止水上部には3箇所もOリングが使われているじゃないですか。止水上部を分解します。分解するといっても簡単です。ハンドルで回す部品(スピンドル)を反時計方向に回せば本体から抜き取れます。分解したようすが以下の写真です。

3箇所あるらしいOリングを確認します。
一番わかりやすいのが、止水上部本体の外側にあります。写真では上下逆さまですが、本体を混合水栓の台座部分と密着させるためのものですね。

2つ目が、スピンドルについているOリングです。これがスピンドルと本体との密着性を保ちます。これが劣化すると蛇口の上部からの水漏れに直結することは容易に想像できます。

3つ目のOリングはとても分かりづらいところについてます。止水上部本体の内側です。これも劣化すると水漏れになりそうですね。

せっかちな私は、Youtube記事の情報を頼りに補修用のOリングを仕入れに行きました。

次回の水漏れの際は、Oリングの交換に挑戦してみるつもりです。
パッキンを交換する
浴室の蛇口は水漏れしなくなりましたが、せっかくなのでパッキンを交換しました。

こちらは予防的対応。かつ、一度もやったことがないことへの興味半分です。蛇口といえばコの形が真っ先に思い浮かびます。パッキンが埋め込まれているなんて想像もしてませんでした。
蛇口のスピンドルを固定するための角ばった金具(キャップナット)をウォータープライヤーで回して外します。キャップナットの内側に嵌め(はめ)込まれているのが、この”本体上部パッキン”です。張り付いているパッキンをドライバを使ってこじるようにして外し、新品をはめ込みます。付属のワッシャーも交換してキャップナットを元に戻します。
効果は感じられませんが、経験をひとつ増やしました。
感想
水回りの補修でDIYするのは奥深いです。
部品ごとにパッキンがあったりOリングがあります。どこが不具合なのかを確かめたうえで適当な補修部品を手当する必要があります。適当と一言で言いますが、寸法をわずかでも間違えると交換できません。慎重にならざるを得ませんね。
今回は”止水上部の構造”という特殊な部品についての知識を増やすことができました。Oリングが3箇所も使われているのが驚きです。特にスピンドル用と本体内部のOリングという組み合わせを見ると、ちょっとした精密機械をイメージします。
2年で水漏れ発生というのは短かすぎたというのが実感ですが、水道水の蛇口は異常ありません。温水側だけの不具合でした。温度や使用頻度で劣化の速度が変わることが実感できます。
これまで交換してきた古いケレップは、見た感じ使えそうなので保存してましたが、再利用は不可ですね。ただしゴムの部品の交換は意味があるので、今後は2回に1回はゴムの交換にしようかなと考えます。真鍮の金属部分は磨き直せば数年は使えそうですし。
Oリングを購入する際に工具と補修パーツも購入しました。工具は真鍮ブラシです。真鍮が硬すぎず柔らかすぎずでちょうどよいそう。汚れ落としに使います。

補修パーツは水栓用シリコングリスです。スピンドルの回転部分に塗布して金属がこすれる嫌な音を防ぎます。私にとってはちょっと高価な品でしたが、興味半分の買い物です。

細かい部品は、せっかく買ってもそのことを忘れてしまうことが多いです。忘れないようにします。水道周りでどんな不具合が起こるかな?知識が蓄えられたので、きっと対処できるでしょう。


