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はじめに:
FOSTEX FE166Enスピーカーをプラスチックの衣装ケースに入れてみました。衣装ケーススピーカーをメインで使っているスピーカーから少し話して設置することで、聴こえる音が広がります。スピーカーのバージョンアップでお蔵入りしていたFE166Enスピーカーの再利用です。衣装ケースのような大きな箱にスピーカーを取り付けて鳴らすと、音に余裕を感じます。取り付けは金具とネジを購入したぐらいで、安上がりです。
衣装ケーススピーカーのようす
FOSTEX FE166Enスピーカーをプラスチック製の引き出し式の衣装ケースに入れて、衣装ケーススピーカーを作ってみました。スピーカー前面の様子です。ケース本体はプラスチックで軽いのですが、スピーカーを取り付ける前面板は木の合板なので、しっかりと固定できています。
今回使用した衣装ケースは、それまで小物入れとして使ってました。
中身を全部取り出して、スピーカーを取り付けました。
ケースの前面に布を被せて、スピーカーと分からなくしてみました。
この衣装ケーススピーカーは、左側のFE166NVフロントスピーカーと並列接続して、ステレオの左側の音の広がりを補う効果をねらって設置し、音の広がりに貢献します。
ここまでは、FE166En衣装ケーススピーカーを、左側のFE166NVフロントスピーカーの左側に離して設置して、ステレオの左側の広がりを目指したようすを紹介しました。次は衣装ケーススピーカー組み立ての様子の説明です。
スピーカー組み立ての様子
最初から衣装箱を利用するつもりではありませんでした。ケースの容量と置き場所の関係で決まっていきます。ここからは、作業を始めるまでの経緯、スピーカーケースの設計、スピーカーケースの選定とケースの加工、そしてスピーカーの取り付けの順に説明していきます。
作業を始めるまでの経緯
作業当初はスピーカーのサイズが16cm以上のサブウーファーを自作するつもりでした。秋葉原に行って、スピーカーを探してみて16cmにするか20cmにするか迷って、結局買わずじまい。新しくスピーカーを買うのじゃなくて、長期間保管しているFE166Enスピーカを再利用して試してみることを思いつきました。16cm用のバッフル板だけ買ってきました。
スピーカーケースの設計
技術情報を見ると、スピーカーのサイズで最適なスピーカーケース(エンクロージャー)の容量が決まります。計算してみると、FE166Enの場合は30リットル(L)ぐらいは欲しいようです。幅、高さ、奥行きの寸法で考えると、例えば下の写真のように、幅30cm、高さ50cm、奥行き20cm必要です。
部屋に新たにこのような大きさのものを置けるスペースは、もうありません。部屋の中をキョロキョロ見回して、2つの候補を見つけました。一つがキャスター付きの2段ボックス(木製)で、もう一つが小物入れに使っている引き出し式の衣装ケースです。
それぞれの中身を取り出して、買ってきたバッフル板に取り付けたFE166Enスピーカーを中の棚に仮置きしてみます。どちらもはめ込むことは出来ました。どっちが良いかはわかりません。最後は中身を入れっぱなしにしていて、普段使わない衣装ケースを加工することにしました。
衣装ケースの容積の確認
衣装ケースも最初は上半分だけ使おうとか考えました。ただ容積的には全部を使ったほうが断然良い。30リットル以上は軽く取れそう。
簡単に経緯を振り返りましたが、衣装ケースを使うことに決めました。これからは、スピーカーをケースに取り付ける方法を考えます。
衣装ケースの利用方法の検討
この衣装ケースは立てて小物入れとして使ってました。
引き出しが邪魔ですが、
表裏をひっくり返して上から本体に収めています。衣装ケースの底(縦に立てると正面を向きます)がすっぽりと空間ができるので、真ん中に棚を取り付けて2段にしてました。
スピーカーケースへの流用に当たっては、真ん中の棚を取り去ります。引き出しは処分に困るので、これまでと同様にひっくり返して本体に入れておきます。ケースの上の蓋にもなります。
ケースの前の方をスピーカーを取り付けた板で塞げばスピーカーケースの出来上がりという算段です。引き出しを入れた状態で、内容積は30リットル以上を確保できる予定です。
スピーカーケース前面板の加工
ここからは前面板の加工です。材料は、本当に偶然としか言いようがありませんが、ピッタリの寸法の板が保管してありました。衣装ケース本体の取り付けたい部分は複雑な形状をしているのに、それをピッタリと塞いでかつ、すっぽりと収まる最適のサイズです。本当に運命の悪戯としか言いようがありません(おおげさ)。
この板にスピーカー取付用の直径14cmの丸い穴と、ダクト用の小さな穴を開けていきます。そしてこの板をプラスチックケースに固定します。試行錯誤ですが説明していきます。
穴あけ加工
大きな穴あけは面倒です。円周に沿ってドリルで穴をつなげて開けていき、引き回しのこぎりでカットする方法を取りました。慎重にドリルの穴あけをしていけば、数は多いですが、意外と簡単にできるものですね。
円周の長さを割り出し、使用するドリルの直径で割り算すると、円を一周するのに必要な穴あけの数が導き出せます。今回は、演習が44cmで、直径5mmのドリルで穴あけしていくことにしたので、およそ91個の穴あけになります。100回ぐらいなら緊張感は継続できます。これなら行けそう。
まず、買ってきておいたバッフル板を定規代わりにして円周を描きます。
実際にドリルの穴あけをしていきます。等間隔で穴あけの印をつけ、キリでセンターを作っておきます。
ドリルで穴あけをしていき、引き回しのこぎりで円周に沿って切り進めます。
ダクト用の穴も同様にして開けました。ダクトはダンボール紙を折り曲げて作ります。
前面板の取り付け
前面板を衣装ケースにネジ止めしていきます。上下はボルトとナットで固定できました。左右については、板と本体が被さる部分がなくて困ったのですが、ホームセンターで板金具を買ってきて、ボルトで金具が板と本体を抑え込むように工夫して固定できました。外観上はよろしくありませんが、密閉させるための工夫です。
このあたりの取り付けは特殊な事例でわかりにくいと思いますので、読み飛ばしていただければよろしいです。
スピーカーとダクトを取り付けて、表側は出来ました。
スピーカーの取り付け
あとはケース内部の作業です。
スピーカーへの信号ケーブルの接続。
ケースの内側になる引き出しの内側には、クッション材を吸音材代わりに貼り付けました。
引き出しを本体に戻し、スピーカーケーブルも本体から引き出した上で、衣装ケースの隙間をビニールテープで塞いでいきます。
衣装ケーススピーカーを元の位置に戻し、上から布を被せて、これで完成です。
メインの左側のFE166NVバックロードスピーカーの音とかぶさって、ステレオの左側の音が広がります。
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