デスクトップPCのCPUを変えてWindows11にアップする -new-

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はじめに:

我が家の2台目のデスクトップパソコン(PC)を、Windows11に適合したCPUに変更して、Windows11へアップグレードできました。作業のあらましを紹介します。

作業の概要

今回の作業の目的は、PCのOSをWindows11にアップグレードすることと、PC動作の高速化です。アップグレードするにはCPUの交換が必要で、マザーボード(motherboard)ごとの交換になります。せっかくの機会なので動作速度の向上も目指します。OSをインストールするハードディスクを、磁気ディスク(HDD)から半導体ディスク(SSD)に切り替えます。

以下は主な作業項目です。試行錯誤で作業したのでトラブルがありました。その対応を振り返り、作業が順調に進められるように項目を整理しました。

  1. 使用しているPCのスペックを確認する
  2. Windows11に適合したCPUを調査する
  3. 部品を購入する‐CPU/motherboard/memory/SSD
  4. 部品の入れ替え前の準備をする‐認証/ブートディスク作成/ディスクのバックアップ作成/MBRディスクのGPT化
  5. 部品の入れ替えをする
  6. Windows11適合確認をする
  7. Windows11をインストールする
  8. ディスクをHDDからSSDに変更する

各作業項目の概要

それぞれの作業項目について、説明していきます。

PCのスペック確認

使用中のPCでPC正常性チェックアプリを開いてWindows11にアップできるかを確かめます。不適合の項目で致命的だったのが、CPU intel corei3-413B 3.48GHz の不適合でした。これを解決するにはCPUを適合するものに変えるしかありません。CPUを変えるということはmotherboard(Gigabyte GA-H81M-DS2)の交換も意味します。

交換は費用的にも作業的にも面倒なので2年間あまり保留してました。様子見もありましたが、事態は令和7年になっていよいよWindows10のサポートが10月までというアナウンスが目立つようになりました。直前に慌てても余計面倒になります。重い腰を上げることにしました。

motherboardのサイズはmicroATXです。PCケースはミニタワーなので、ATXでも取り付けられます。電源モジュールは500Wタイプを使っているので継続して使います。

OSがインストールしてあるHDDの容量は1TBです。

メモリーの記憶容量は4GBで一応クリアーですが、8GB以上ないと使っていて不便を感じます。

windows11に適合するCPUの調査

intelの世代は随分変わっていますが、最新でなくとも、ここ2,3年ぐらいのものであればOKでしょう。2台目のPCの用途は、妻がWebでホームページを閲覧して予約したり注文したりする作業のためであり、グラフィックとか高速演算の要求はありません。最低限の機能があれば十分です。

部品の購入

PCの自作では部品どうしの不整合が一番怖いです。専門店に行って店員さんに確認しながら選ぶのが無難です。

専門店を再び訪れました。私が毎日使用している1台目のデスクトップPCのグレードアップのために4年前と2年前に部品を購入したお店です。4年前にWindows8からWindows10に上げるときにCPUを交換してHDDを増設したときと、2年ほど前にシステムディスクをHDDからSSDに変更する際に利用しました。訪れるのはひさしぶりです。

とにかく基本スペックで十分なので、値段の安いものを選びました。AMDの製品が安い。私が現在使っているのは、Ryzen 5 3600 6core Processor 3.59GHzで、性能には十分満足してます。同じシリーズで新しいものが在庫してました。

購入したのが、Ryzen 5 5500GT 6core 12Thread 3.6Hz です。motherboardがASRock B550M-HDV。Windows11が動作することは間違いありません。

このCPUはRandeon Graphicsというグラフィック機能を内蔵しています。1台目はグラフィックボードが必須でした。グラフィックボードを別途購入しなくてよいのが助かります。

メモリー(RAM)は、DDR4 PC4-25600 CL22 8GBx2を購入します。

SSDはWD Black SN770 WDS-100T3X0E(M.2 Gen4 1TB)です。実は、はじめにWD Blue SA510 (SATA SSD 500GB)を買ってしまったのですが、容量不足で失敗でした。追加購入です。HDDの容量を確認していなかったのが失敗です。HDDのクローンディスクを作るためには同容量以上、すなわち1TB以上のディスクが必須です。2年前に作業したときにわかっていたはずのことをすっかり忘れてました。というか、HDDが1TBだという現状確認を怠りました。なんとなく500GBと思い込んでいたのが失敗。4年前にシステムのHDDを1TBにしていたのをすっかり忘れてました。

部品入れ替え前の準備

motherboardを一旦外すと、元に戻すのは大変です。必要な事前準備をしておきます。windowsのライセンス認証、windows10USBブートドライブ作成、HDDのバックアップを取る、HDDのパーティション形式をMBRからGPTに変換しておく、が主な事前準備です。

Windowsのライセンス認証

使用しているPCがWindowsのライセンス認証されているかを必ず確認します。このPCはWindows8からWindows10に移行するときに、デジタルライセンスでライセンス認証を行い、マイクロソフトアカウントにリンクしています。”Windows11ライセンスの認証の状態を確認する”のページなどの手順でしっかり確認しておきました。

”Windows は、Microsoft アカウントにリンクされたデジタル ライセンスによってライセンス認証されています”のメッセージが確認できればオッケーです。

これができていないと、CPUとmotherboardを交換したあとで、Windows11をダウンロードしてインストールしようとしても先に進めなくなり、新規にWindowsOSを購入する羽目になります。そうならないか心配でしたが、結果は問題ありませんでした。

USBブートドライブの作成

移行作業では使わなくても済みましたが、USBブートドライブの作成します。HDDでWindowsが起動できなくなった場合の救済手段です。

HDDのバックアップを取る

HDDにユーザーデータがなくて、OSシステムが移行できれば十分なので、今回は省略しました。本来はディスククローンを別のディスクに取って保存しておくべきです。

HDDパーティション形式の変換

2年前に1度やっていたはずなのに、この作業のことをすっかり忘れてました。Windowsに付属しているmbr2gptというアプリでHDDのパーティション形式をmbrからgptに変換します。この作業はディスクのデータ領域がほぼ空だったのでスムーズに行えました。

この変換をしておかないと、windows11適合で”システムファームウェア:UEFI、セキュアブート対応”の項目がクリアーできません。これに気づくのに手間取りました。

部品の入れ替え

いよいよ交換作業を開始。

PCの電源コードやマウス・キーボード・ネットコードを外して、PCのケースのサイドカバーをはずしてmotherboad交換です。周辺のコードを外して、6箇所のビスを外します。背面のIOパネルが引っかかり気味ですが、はめ込んであるだけなので外すのは特に問題ありません。

取り外したマザーボードのようす
取り外したマザーボードのようす

motherboardの取替は3度目ぐらいのはずですが、その都度ドキドキします。

CPUとクーラーとファンはあらかじめ取り付けておきます。方向を間違わないように図面と照らし合わせながら慎重に行います。ファンの電源コードのボードの電源コネクタへの配線(コードの曲がり)を考慮すれば取り付け方向が決まります。2枚のメモリーもあらかじめ取り付けます。

先ほどと逆の手順で、IOパネル部分をきちんとはめ込めれば、ボードは同じ位置に6箇所で固定できます。

細かいピンヘッダーへの取り付けは相変わらず面倒です。狭いところに小さなピンが並んでいるなかで正しい場所に信号線を刺さなければなりません。今回は、マニュアルをダウンロードしてピンヘッダーの位置とピン配置の図面を拡大コピー印刷し手元に準備して、正確な作業を期しました。今回は前面のマイクコードの取り付け位置がよくわからなかったので、未接続としました。

部品配置図をみながら、コード類を正しい位置にはめていきます。電源周りと、DVDドライブ、HDDドライブのコネクターを接続して入れ替えが終わります。TVモニターとインターネットケーブルとAC電源をセットしてスタンバイオッケーです。

motherboard交換後のPC内部のようす
motherboard交換後のPC内部のようす

Windows11の適合確認

PCの電源オンします。motherboardに添付されているdriverDVDを立ち上げてドライバーソフトをすべてインストールします。BIOSがUEFIにするとかよくわからないことはありますが、以前のようにWindows10が立ち上がれば、部品の交換は成功です。システムディスクがHDDの状態でCPU交換できました。

motherboardを交換してウィンドウズを立ち上げ中
motherboardを交換してウィンドウズを立ち上げ中

PC正常性チェックアプリを起動して確認します。下の写真はすべてクリアーできたあとのようすです。

Windows11インストール可能表示
Windows11インストール可能表示
  • プロセッサはWindows11でサポートされています。
  • 実際には、セキュアブート設定がなかなかパスできませんでした。UEFIモードにするとか、セキュアブートをenableにするとかが堂々巡りでうまくできません。パーティション形式をMBRからGPTに変更できたあとは、再起動を繰り返しているうちにいつの間にかクリアーされてました。今回で2度目ですが、もう一度やれと言われてもよくわからない作業です。むずかしい。
  • TPM2.0は新しいCPU(ボード)交換後はデフォールトでクリアされています。
  • システムメモリも16GBを実装しました。

以上、全項目クリアーです。

Windows11のインストール

あとは”Windows11インストールアシスタント”のページの手順通りにWindows11をダウンロードしてインストールします。

インストール正常終了後のPC立ち上げ画面は以前のままです。

スタート→設定→システム→バージョン情報を開くと、画面の下部にWindowsの仕様が表示され、エディション Windows 11 Homeでインストール日などが確認できました。

HDDにシステムディスクがある状態でのPCのWindows11へのアップは終了です。

システムディスクをSDDに置き換える

2年前に私が使用するPCのシステムディスクをHDDからSSDに置き換えてから、システムの起動の速さにはとても満足しています。なので妻が使用するPCもSSD対応させたい。

いい加減に考えもせずに500GBの2.5インチSSDを買ってしまいましたが、これは今回使えません。M.2 SSDの1TBを追加で購入しました。今回はネットで相場を調べ、秋葉原まで買いに行くつもりでしたが、横浜駅西口にドスパラがあったことを思い出して、訪ねました。これまで何度か店の前を素通りしてました。今回始めて店の内部へ。2階がPCのパーツ売り場です。内部はこじんまりとしてますが、必要な部品は充実している感じです。今回目的のメモリも在庫してました。値段もネットの価格とほぼ同等で購入できます。

このタイプの部品の取り付けは2度目です。スムーズに取り付けできました。

作業はHDDからSSDにクローンディスクを作成します。ソフトが必要です。前回はEaseUS Backup Homeで行いました。ただ、この製品はPC1台での仕様に限定されています。

新たにもう1ライセンス購入するか、それとも別のフリーソフトを捜すか。ちょっと迷いましたが、EaseUS Diskcopyの1ヶ月限定版をネットで購入し、メールで届くライセンス情報をアプリに入力して使用しました。

作業は最低限の操作で1時間足らずで終了です。

作業を振り返って

私のPCを4年前と2年前の2度に渡ってWindows11アップへの対応とSSD対応に格闘してきたことを懐かしく思い出します。というか、実際にはほとんど忘れていて、当サイトの2年前の古い記事(非公開に変更済み)を探し出して読み返してみて、同じことを悩んでいたなと、あとになって気が付いた次第です。

それでも今回は、曲がりなりにも実質2日間で作業を終えることができました。前回は1週間以上かかったのに比べると、それなりに経験がものをいったようです。CPUとmotherboard交換という2年越しの懸案がようやく解決できました。

ところで、私が毎日使っているPCはこの2,3ヶ月、ほとんど何も作業をしていなくてもエラーを検知してブルースクリーンになり、再起動させられることが1日に1回の割で繰り返してます。故障の前兆かなとおっかなびっくりです。SSDって寿命があるみたいだし…。ちょっと心配。ウィンドウズデバッグという技術に挑戦してみるかな…。

それにしてもPCのウィンドウズ対応は次々といろいろ問題や課題が出て面倒ですね。どこまでついていけるのやら。

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