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はじめに:
紅葉シーズンの涸沢紅葉ハイキングコースを歩いて来たのを振り返ります。初心者コースということですが、行きの後半の上りはきつくて大変でした。帰りの下りも、歩く距離が長くて最後に足にきてしまいました。休憩時間も入れると、行き帰りともに長時間を要しました。なかなかに手強い初心者ハイキングコースです。
途中で見えた風景
当日の紅葉状況は、涸沢はすでに紅葉が終わり上高地はまだ緑です。上高地から登る途中での紅葉風景に期待です。あいにくの小雨模様ですが、ガスで周りが見えなくなるようなことは全くありませんでした。本谷橋を過ぎて登りだすにつれて、見渡す山のあちこちでチラホラと色づいている感じでした。途中で撮影した風景を紹介します。
登り始めの頃。
しだいに高度を上げていきます。
3分の1くらい登ってきたところだと思います。写真では分かりづらいくらいの色づき。
色づいている木がちらほら。
うっすらと色づいている感じ。気のせいかな?
この後が楽しみでしたが、トレッキングシューズの靴底が剥がれてしまうトラブルで、その補修と、足元に注意を払う歩きが涸沢ヒュッテまで続いて、残念ながら写真を撮る余裕はありませんでした。
実際に歩いた時間
実際に歩いた時間を思い出してみます。出発と到着時間を基にして途中でのおおよその時間を割り出しました。
行きの行程
10月16日の午前6時30分に上高地バスターミナルを出発しました。
【行き】
上高地バスターミナル
↓ 1時間10分
明神分岐(5分休憩)
↓ 1時間
徳沢(30分休憩)
↓ 1時間25分
横尾(30分休憩)
↓ 1時間50分
本谷橋(20分休憩)
↓ 1時間10分
Sガレ(30分休憩)
↓ 1時間
涸沢ヒュッテ
くもり空で途中から小雨まじりでしたが、本降りにならず、風や寒さもなくて天候的には悪くありません。
涸沢ヒュッテに16時丁度に到着です。歩行時間は7時間35分で休憩時間が1時間55分なので所要時間は9時間30分でした。自分の見積もりでは、15時台前半には着きたかったのですが、予定よりは遅くなりました。何とか17時の夕食には間に合いました。
帰りの行程
帰りは10月17日の午前6時50分に涸沢ヒュッテを出発しました。昨晩から天気が回復し、朝から快晴で暑くもなく良い天気です。
【帰り】
涸沢ヒュッテ
↓ 1時間
Sガレ(休憩5分)
↓ 1時間
本谷橋(休憩15分)
↓ 1時間20分
横尾(休憩40分)
↓ 1時間30分
徳沢(休憩20分)
↓ 1時間40分
明神(休憩5分)
↓ 1時間
上高地バスセンター
上高地バスセンターに15時45分到着です。歩行時間は7時間30分で休憩時間が1時間25分なので所要時間は8時間55分でした。上高地の15時台から16時代前半のバスに乗ることが目標でした。途中で歩けなくなるトラブルがありましたが、おかげさまでバスに間に合いました。
歩くコースについて
歩いたのはいろいろなページで紹介されている標準的なコースです。
下のルート図は”穂高連峰の紅葉ハイキングガイド”の涸沢紅葉ハイキングルートから引用させていただいてます。上高地を出発して、河童橋、徳沢、横尾まで歩き、さらに屏風の岩を左に見ながら涸沢へ向かうコースが紹介されています。
以下に上高地から涸沢まで歩くルートをみていきます。
上高地バスセンターでシャトルバスを下りて、5分ほど歩くと河童橋に着きます。下図は河童橋から徳沢までのルート図です。途中の明神を挟んでそれぞれ1時間ほどの散策路です。川沿いの路です。
次の図が徳沢から横尾までのルートです。川沿いを歩く散策路が続きます。
3つ目が横尾から涸沢へのルート図です。ここからは登山道。屏風の岩を反時計周りに歩きます。途中の本谷橋がチェックポイントとなっています。本谷橋を渡ると、等高線を交差する道が続いていくのがわかります。途中のSガレがチェックポイントです。
(出展:いろいろとダウンロードしているうちに、以上の3つの画像の引用元がわからなくなってしまいました。申し訳ありません)
以下の涸沢紅葉ハイキングルート登山データによると、上高地から涸沢までの距離は約15kmで高低差は約800mです。行きの上りは6時間10分、帰りの下りは5時間と示されています。
●登山データ
日程:1泊2日
歩行時間:11時間10分(登り6時間10分、下り5時間)
歩行距離:30㎞
高低差:800m
【行き】
上高地(標高 1,505m)
↓ 1時間
明神分岐(標高 1,631m)
↓ 1時間(2.8km)
徳沢(標高 1,562m)
↓ 1時間10分(3km)
横尾(標高 1,620m)
↓ 1時間(2.8km)
本谷橋(標高 1,782m)
↓ 2時間(2.4km)
涸沢(標高 2,309m)
【帰り】
涸沢(標高 2,309m)
↓ 5時間10分
上高地(標高 1,505m)
途中でのトラブルと歩いてみた感想
私は上高地にまだ釜トンネルが自家用車での通行が可能だったはるか昔に一度来たはずですが、その頃の記憶はまったくありません。今回歩いたすべてが初めての経験でした。
事前調査でルートはよく調べたつもりでしたが、実際に歩いてみると、予想以上に長い歩きの道が待ってました。
トラブルです。行きの青ガレあたりからトレッキングシューズの左足の靴底がはがれてしまいました。紐でくくりつける応急処置をして慎重に歩いたのですが、Sガレの手前で完全に剥がれてしまい、左足は靴底がないフラットな状態での歩きを余儀なくされてしまいました。あとどれくらい歩けばよいのか見当がつかないので、ヒュッテに”到着が遅くなる”とスマホでSガレから連絡しようとしましたが、通話不能でした。
意を決して歩いてみると、残りの距離は、頑張れば何とかなる位で助かりました。ちょっと拍子抜け。と感じつつ、ヒュッテの入口の急な階段の最後のステップを上がるときに、太ももがつってしまいました。”ああ、大変な歩きだったなあ”というのが率直な感想です。
帰り道では、右足のシューズの底も剥がれてしまい、結局、両足ともウレタン底のフラットな状態で下山です。ウレタン底は厚みがあるのでクッション性はあります。が、フラットなのでとにかくスリップしないように細心の注意。足を置く場所を選びながら一歩一歩進みます。晴れていて、石が濡れていなくて本当に幸いでした。注意して歩くのに疲れてしまい、最後に足に来てしまったのだと思います。
本谷橋は並行して下にも小さな橋が架けられてました。
ここまでくれば一安心と思いましたが、その後が実に長かった。
反省:防寒対策にばかり気を取られて、肝心の足元への対策や注意がおろそかでした。トレッキングシューズは、数年前の富士登山を終えてから仕舞ったままでした。靴底が剥がれて当然だったんですね。雨降りだったら無事に下山できなかったかもしれません。自業自得とはいえ、天候に助けられて無事にハイキングを終えられたのは天に感謝です。
帰り道は疲労困憊で超スローペースの歩きです。
このペースで歩き続ければ良かったのですが、徳沢を出てあと6kmほどということで安心して、失敗しました。平坦路だし大丈夫だろうとピッチを上げて頑張って歩きすぎました。
明神が見えたあたりで太ももがつって、ほとんど足が上がらなくなり歩行困難な状態に。行きずりの親切な方に漢方薬をいただいて、しだいに体調が良くなり助かりました。
残りの3kmあまりを、同行者(家内)に荷物を持ってもらい空荷になって歩きとおせました。ようやく上高地バスセンターまでたどり着くことができました。生還できた喜び。
コースについての感想
土砂崩れとかの復旧工事などで迂回したりする部分をのぞいて、上高地から横尾までのルートは歩きやすく整備されています。
横尾から本谷橋までは、長く感じました。本谷橋から先は、ガレバ続きで神経を使います。ガレバというものがどういうものなのかを実感できました。大小の崩れてゴツゴツした岩がころがっていて、どこまでも続きます。歩きにくいんです。雨の日は大変だろうなとつくづく思いました。
とはいえ、歩くところは歩きやすいように石が並べられて整備されている感じもしましたね。初心者向けコースというのは納得です。負け惜しみ。
最後に、コースが片道15kmと長いことについての感想です。
ヒュッテの夕食でお隣になりお話しできた夫婦によると、前日は横尾の小屋に1泊してから涸沢に来られたとのこと。横尾を朝出て昼頃には涸沢に到着。それならゆったりと楽しめそうです。
初心者は上高地から横尾に着くまでに体力を使ってしまいます。
さわんどバスターミナルで始発(6時)のバスに乗ったのに、涸沢ヒュッテに到着したのが夕食(17時)に間に合う前です。涸沢ヒュッテを朝食(6時)をいただいて早々に出発したのに、上高地バスターミナルから沢渡行の最終バスの1時間前にようやく到着できました。
途中で何が起こるかわからないリスクを考慮すると、初心者は横尾に一泊して涸沢へ行くのがおすすめだと思いました。
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涸沢ヒュッテで早朝に見た風景をこちらの記事で紹介してます。
横浜から自家用車で上高地を観光するためにはシャトルバスなどに乗り換えなければなりません。私はさわんどバスターミナルを利用しました。横浜から沢渡までパッソで往復した行程を振り返ります。
パッソで沢渡地区についたあと、目的の駐車場に入る方法は事前に知っておいたほうが良いです。