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はじめに:
「話せる英語」を最速で達成するための文法書をキャッチフレーズにした「一億人の英文法」を読み始めました。600ページ余りの大著です。なかなか読み進めるのが手強い本書を手にとっての感想です。
「一億人の英文法」について
大西泰斗氏とポール・マクベイ氏の共著です。数多くの著書が出版されてきてますが、かなりの著書を読んできた私は、本書はその集大成というべきものだと思いました。
文法事項を羅列するのではなくて、著書が英語という語学を研究して感じた英語の重要事項が、著者の感覚で整理し記述されてます。
これまでの著書はテーマ別に分かれているものが多く、英文法を学ぶという目的を達成するためにはかなりの著書を読まなくてはなりませんでした。そのうえ、それらを読んだとしても、英文法を体系的に学ぶことができたかというと、そうはならないというきらいがありました。
その点で、本書は網羅的であり、かつ、著者の目による優先度付をして体系的に解説したものです。
本書の読み方
本書を読み終えるのは一苦労です。600ページ以上あることはもちろんとして、ページの記載内容もたいへん小さな文字の記述が多いんです。文字量を数えたら、小説の文字数の倍ぐらいにはなるんじゃないかな。丁寧に全部読んでいては、なかなか先に進めません
著者もその点は織り込み済みのようです。重要事項と、そうでないものとをレベル分けしてマークを付けて区別してくれてます。
私はChapter1のSection10(110ページ)までは丁寧に読みましたが、そこでくたびれてしまいました。
そこからはレベルの低い文章は飛ばして読んでます。
それでも読み始めて2週間位経ちましたが、ようやくChapter4の副詞(247ページ)に入りました。まだ3分の1です。先は長い。
本書の良いところ
ここまで読んできて感じたことを書きます。
例文が豊富です。見かけない単語も登場しますが、そこでの解説の用例として適したものを選んだのだと思います。
英語は配置の言語であるという、著者が強調していることがよくわかりました。前に置けば”限定”で、後ろに置けば”説明”という意味がようやく分かった気がします。
そもそも限定と、説明の日本語の意味の違いがよく理解できてなかったようです。”限定”はいくつかある候補の中で一つ選ぶという意味に近いし、説明は選ぶとい意識はない、そういうふうに私は理解しました。
いくつかの例文を示して、その解説がされています。最初読むと「何言ってんだろう」とわからないことがママあります。そこで何度か読み返して、言ってることが理解できると、「ネイティブの英語感覚ってこういうことなんだ」と感じさせられることが2度、3度ありました。そのたびに新鮮な喜びを感じます。
一つの読み物としても楽しめそうなのが本書です。まだ当分は楽しめます。