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はじめに:
大西泰斗さんのネイティブスピーカー関連の著書7冊を読み終えて、一番参考になったのは、英語は配置の言語だということの具体的な説明です。長く続く文で、どれが主語で述語で修飾語か、その見極め方と、配置の仕方でどのような意味になるのかがわかりました。配置する感覚を身につけることが英語上達の秘訣です。
これまでに7冊のうちの4冊について感想を書きました。今回は残りの3冊の感想です。
英文法絶対基礎力
「ネイティブスピーカーの英文法絶対基礎力」は、英語の配置についての解説に多くを割いています。
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英語を聴いたり読んだりする時に、延々と続く文章をどのように聴き取ったり、読み取るか?それが私の悩みでした。その答えを著者は例文を示してわかりやすく解き明かしてくれます。この意味で、私が読んだ7冊の中で1番のテキストに推します。
下の写真は本書の目標と方法のページです。英語を英語らしくとらえることを目標とし他文法書として、英語を貫く5原則が挙がっています。
- 並べると説明
- 不安定な感情
- 前は限定
- 穴を埋めろ
- ときは距離
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これらの説明は、TV英会話の「英会話定番レシピ」で何度も強調されていた記憶がありますが、文章で例文と合わせて改めて読んでみて、内容がよく理解できました。
どんなに長くても前に置けば限定の役割、長いことばでも、いくつでも並べて説明を加えることができる、これらを頭においておくことが、長い英文を読みこなすときには絶対必要になります。
ネイティブスピーカーの英文法

従来の英文法でよく分からなかった点が腑に落ちます。私にはtheとaの使い分けがわかりやすかった。
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著者の最初期の著作のためか、確証の終わりに内容確認用のExerciseが配置されています。なんとなく教科書っぽい感じですが、確かに内容が理解できたかどうかの確認ができてこれはこれで良いと思います。著者自身によるイラストは好き嫌いが分かれそうですね。
英文法をこわす
論文調っぽい記述に、最も顕著に著者の思いや勢いが表われているテキストです。
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2003年初版の単行本を2020年に新書版として改めて出版されています。空いた時間に手にとって読みやすくなっています。

著者が主張する感覚による英語学習の再構築のエッセンスが詰まっています。ネイティブスピーカーシリーズの導入部として、最初に全体を俯瞰するのに適していると感じます。
全体への感想
大西泰斗氏の著作7冊を読み終えて、全体への感想です。
これで全体の何割なのかは調べてませんが、7冊だけでもずいぶんと読み応えがありました。内容がカブる部分もありますが、感覚による英語の学びも楽ではないなという印象を持ってしまいました。
しかし、もう一度考えてみます。大西氏の主張されていることは、実はそんなに多くはないのかも知れない。英語に触れるときに根本的なところを押さえておきなさい。それに尽きるような気がしています。いろいろとわからない英語に出くわした時に、常に基本のイメージや構造に立ち返ってみる。それが自分の英語の学びへの応用力を高めていってくれるに違いありません。
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アマゾンのネイティブスピーカーの英文法: 英語の感覚が身につくへのリンク
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