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はじめに:
英語が聴き取れたり話せるようになるための第一歩は、母音の「ア」の違いを理解し、区別して発音できるようになることです。英語の母音の4つ「ア」が発音できるように練習します。やさしい英会話が聴き取れないとか、意味が理解できないとかいう悩みの解決に近づけます。
英語には4つの「ア」があります
日本語で「あ」はひとつしかありませんよね。ところが英語は少なくとも4つ「ア」があるんです。[a] [æ] [ʌ] [ə] ネイティブは、それぞれを正確に発音し聴き取ります。
4つの「ア」を聴き間違えてしまうと、会話の内容がやさしくても何を言ってるのかちんぷんかんぷんになります。
4つの「ア」を間違えて発音してしまうと、相手には何なのか分からなくなります。”日本人の英語は何を言ってるか分からない”と言われるようですが、4つの「ア」を日本語の「あ」で発音してしまうことに原因のひとつがあります。
この4つの「ア」をどうしたら正確に発音でき、聴き取れるようになれるか?その方法をお話しします。
英語の4つの母音「ア」が区別できるよう意識して練習します。特にそのうちの3種類を正確に聴き取れて発音できるように意識して練習します。
母音の「ア」の違いを知る
私が母音の重要性に本当に気づいたのは、「ゼロからスタート リスニング―だれにでもできる英語の耳作りトレーニングという本を使ってトレーニングをしていた時です。
たとえば、
That person is a madman.(あの人は向こう見ずです)
You have mud on your hands.(手に泥がついてますよ)
こんな例文がCDから流れてきて、それを書き取り、音声に続いて口に出す練習を繰り返します。
“madman”、意味は知りませんでしたが、あとについてなんとなく口に出せました。
“mud”、最初はなんといっているのかも聴き取れなかった。これも意味はわからず訳を見て納得。
練習している時は、CDの音声についてはいけるんですが、しばらくあとでやり直すと、同じところ、”mud”が聴き取れないんです。
“mad”と”mud”、両方の単語をカタカナのマッドで理解してしまうと、違いを聴き分けることも言い分けることもできません。
テキストの巻末には、”これだけは覚えよう!発音のまとめ”というコーナーもあります。日本人が発音しにくいと思われる子音と母音を17個まとめてあります。
その中で、4つの「ア」という小まとめがあり、[a] [æ] [ʌ] [ə]それぞれの母音についての発音の仕方や、母音を含む単語が例示されています。
さきほど上げた例文の単語、madman[mæˈdmæˌn]と、mud[mʌˈd]とでは、[æ] と[ʌ]が区別出来なければならないんです。
「ア」を正しく発音するためのテキスト
[æ] と[ʌ]の区別は一例ですが、英語の子音や母音の発音はとても重要だということに気づきました。基礎に戻って英語の発音そのものについて理解し練習してみようと思いました。
そこで、次に参考にしたのが「英語耳 発音ができるとリスニングができる(CD付き)」というテキストです。
英語と日本語の発音の違いとか発音の勉強法を解説。さまざまな英語の子音・母音の発音を個別に練習できます。私には母音の「ア」を理解し習得する、という明確な目標があります。「ア」の習得だけでしたら、とりあえずは数ページを練習すればいいのです。
発音記号が役に立ちます
聴き分けや発音するときの手助けで発音記号があります。テキストには、それぞれの単語に発音記号が添えられています。
わたしは発音記号はなんとなく知ってましたが、どう発音するのが正しいのかが理解できてませんでした。英語を正確に聴いたり発音しようとする意識に欠けてました。日本語と英語の発音は決定的に違うんだということがわかってませんでした。
日本語と英語の違いを克服するための手段として、発音記号を使って発音方法と聴き取りができるようになればよいと分かりました。
4つの「ア」の発音練習をします
テキスト「英語耳」を使い、4つの「ア」の発音練習を始めます。
ひとつめの「ア」[æ]
madman [mæˈdmæn]を練習します。
[æ] 例 cat [kæˈt]を練習します。「え」から「あ」までいきおいよく音を変化させる。意識すればできるレベル。
ふたつめの「ア」[a]
body[baˈdi]を練習します。
[a] 例 body [baˈdi] いきおいよく口を開けながら「ア」という。これが意外に難しい。
あごを大きく下げて「ア」と発音し、「オ」という音も聴こえるようにする。英語は、日本語とはちがって大胆に発音するのが大事ということが身に染みる母音です。
[a]と[æ]の違いも、単語によっては聴き分けにくい場合があり、難しい母音だと思います。
みっつめの「ア」[ʌ]
mud [mʌˈd]を練習します。
[ʌ] 例 cut [kʌˈt] のどの奥で短く「あ」という。意識すれば発音しやすいかも。
よっつめの「ア」[ə]
about [əbaʊˈt]を練習します。
[ə] 例 about [əbaʊˈt] 日本語の「え」くらいの口の開き方で弱い「あ」という。
力を抜いて口を開け、「ア」とも「オ」とも「ウ」とも言えないようなあいまいな音を出す。ということなので、他の3つの「ア」とは、ちょっとちがいます。「英語耳」では別な扱いでしたので、とりあえず、今回の集中練習の対象からはずします。
これからは、3つの「ア」、母音[a] [æ] [ʌ] を含む単語を繰り返し聴いて発音練習をします。CDの音を聴きながら、こんな感じかな?と発音を繰り返します。
3つの「ア」を聴き比べる
その練習の中でこの3つの母音を習得するのに効果があったのは、それぞれの母音が含まれる単語を聴き比べる方法でした。
聴き比べには2種類あります。
一つが、母音[a] [æ] [ʌ]が含まれる単語が順番に流れるのを聴きます。たとえば、hot[haˈt] hat[hæˈt] hut[hʌˈt]という具合です。これで、3つの母音の違いを聴き分けるんです。
もう一つが、単語に含まれる母音の並び順がランダムにしてあるもの。たとえば、luck[lʌˈk] lock[laˈk] lack[læˈk] mock[maˈk] mack[mæˈk] muck[mʌˈk]と、CDから続けて流れてきます。
ランダムにしてあると、どの単語がどの母音のものかを聴き分けるのがとても難しい。単語によっては、[a] と[æ]が逆に聞こえたり、[ʌ]が [a] に聞こえたり・・・
わたしは、これをもう50回繰り返しました。耳を澄ましていれば聴き分けられますが、なんとなく聞いている状態では、まだ聴き分けられません。この母音たちの発音と聴き分けは、まだまだ道半ばです。
とにかく練習あるのみ。
3つの「ア」をそれぞれを繰り返し練習する
- 口のあけ方、舌の位置と動き、声の出し方、それらを理解してから、CDの模範音声を聴きながら自分で発音してみる。
- 自分の声を耳で聴く。
- できれば自分の声を録音して、CDの音声と聴き比べてみる。
- 模範の音声に近づくように、自分の口のあけ方、舌の位置と動き、声の出し方を変えてみる。
- いくつかの単語で、練習する。
練習の成果の確認
練習の成果を確認してみます。練習ばかりでは飽きてきますからね。
ためしに、字幕の洋画をテレビで見たり、CNNやAFNのニュースを聴いたりしてみます。NHK総合テレビのニュースの副音声や、BSのワールドニュースアメリカ、スポーツ中継の副音声など、無料の素材がいくらでもあります。
それらを聞き流していると、聴き取れる部分がだんだん増えてくるのが実感できます。成果を感じながら、英語の情報に直接触れることができます。楽しみながら根気よく続けるのが一番の成功への近道かなと思います。がんばります!
他の書籍や教材で発音方法を確認
「英語の発音が正しくなる本」
英語教材をアマゾンで調べてみると「DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本」が気になったので、アマゾンから本を取り寄せました。
DVDが1枚、CDが2枚付いてます。テキストは200ページ余りあって、ちょっと分厚い感じの本です。
気になるところをチェック。
[æ]については、「ア」の口の形で思いきりあごを下げて「エ」といいます。
[ʌ]については、口をあまり開けず、つまったように短く「ア」と発音します。
[a]については、指が縦に2本入るくらい口を大きく開けて「ア」と発音します。
とありました。
[æ]と[a]については、これくらい割り切るといいのかもしれないと自分なりに納得しました。
発音方法は本によっていろいろな説明があります。どれも結局は同じことを言おうとしているんでしょう。表現の難しさなのかもしれません。
いろいろ試してみて、自分が納得でき、そして正確に伝えられる(ここが肝心!)英語の発音を身につけたいです!
「英語の発音トレーニングブック」
これは書店で見つけて購入した本です。2024年3月時点では、新刊は入手難になってしまったようです。
ネイティブ発音が3D映像でわかる! 英語の発音トレーニングBOOK DVD1枚CD3枚付き
発音学習の書籍でも、DVDで見せる教え方が2冊そろいました。
「英語の発音が正しくなる本」と「英語の発音トレーニングBOOK」を私なりに比較レビューした記事です。
⇒ 英語の発音が正しくなる本のレビュー・比較
「ネイティブスピーク」
書店で購入できるDVD本と比べると値段は高いですが、内容に惹かれて思い切って通販で購入した教材です。画面に登場する講師のケイトリンさんの人柄がとてもアクティブで好ましい感じを受けています。
⇒ 英語の発音をネイティブスピークで練習してますの記事では、この「ネイティブスピーク」という教材を使った発音練習を紹介してます。
英語の母音の練習についての記事は以上です。
商品へのリンク
記事内で紹介した書籍のネットショップへのリンクを貼っておきます。
アマゾンの改訂3版 英語耳 発音ができるとリスニングができるへのリンク。
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