英語の基本語彙をイメージで学習する


”英単語イメージハンドブック”を読んだ感想です。

本書の概要

冠詞、基本動詞、助動詞、前置詞などで、非常に頻繁にあらわれ、さまざまな意味で使われる単語「基本語彙」を身につけるための要点をコンパクトにまとめたハンドブックです。

英単語イメージハンドブックの目次
英単語イメージハンドブックの目次

本書の特徴

どの単語にも、その単語独自の中心的な意味・感触・手触り、すなわちイメージがあって、それさえつかめれば、日本語訳を暗記しなくても、用法を苦労して身につけなくても、その単語のすべてが流れ込んでくる、それがネイティブの感覚に近づくことだ、そう著者は考えました。そして10年以上にわたってさまざまな基本語彙のイメージを探し、洗練してきました。それらを12冊の著作で発表してきましたが、本書はその内容を集約しました。

英単語イメージハンドブックの中身の一部
英単語イメージハンドブックの中身の一部

英単語をイメージで学習する

基本語彙それぞれについて、基本イメージがイラストで表現されており、直感的にわかるものが多く載せられています。
基本語彙が持ついろいろな意味は基本イメージから派生して意味づけられると著者は主張します。それぞれの解説と例文が添えられており、納得しやすい内容だと思います。
意味の似た基本語彙の違いを明確に説明してくれているのが、とても役立つと思います。基本語彙の使い方に迷ったときは、本書に立ち返ってみるのがよいでしょう。

英文法書と見比べる

ずっと寝かしてあり、いつかはひもとこうと思っていた分厚い文法書を思い出して、パラパラとめくってみました。

実践ロイヤル英文法の表紙
実践ロイヤル英文法の表紙

ページ数が700以上。

実践ロイヤル英文法の本の厚み
実践ロイヤル英文法の本の厚み

目次だけで全部で24章15ページもあります。

実践ロイヤル英文法の目次
実践ロイヤル英文法の目次

英文法を詳細に用例まで含めて説明する場合は、これだけのものが必要なんですね。各章末にある「確認問題」「実践問題」の始めの方だけすこし見てみましたが、たしかに、受験勉強のときはこのようなややこしい英文の勉強をしてきたなと少し懐かしく思い出されましたし、すこしでも多くを習得しようと必死だったことも思い出されます。

実践ロイヤル英文法の内容の一部
実践ロイヤル英文法の内容の一部

私はいまさら受験勉強の年齢でもありませんので、細かい英文法を学ぶ必要もなし。ただし、基本語彙がいまだに習得できていないのは、寂しい限りですね。これからも自分なりに気になるところについて楽しく英語の勉強は続けていき、すこしでもネイティブの感覚に近づけていければ、英語が楽しめるようになれればと思います。

本書についての雑感

著者らの著書ではこれまでに2冊読んでました。
→ ネイティブの感覚がわかる英文法
→ ネイティブスピーカーの単語力

他の本も読みたい気持ちはあって、本書がいろいろな本のダイジェスト版ということで購入しました。中古本なのにほぼ定価と変わりませんでしたが、買ってよかったかな。

個々の語彙の説明ではもうちょっと知りたいと思うものもありましたが、全体で260ページあまりなので最後まで読み通すのはひと仕事だということも事実です。著者の言おうとしていることは十分に伝えられている感じはしますし、内容を噛み締めて読めばいいかと思います。

著者について

本書の著者は、大西泰斗氏とポール・マクベイ氏です。Eテレの「英会話定番レシピ」で私にはすでに顔なじみですが、本書の帯の顔写真を見ると、10数年前のまだ青年然とした大西氏、そしてクリスもはつらつとしている様子が伺えて、なにかなつかしい。

英単語イメージハンドブックの表紙
英単語イメージハンドブックの表紙

テレビ番組では、7つのレシピを例文を交えて教えてくれていますので、きっと積み重ねていくと、効果が出てくるかもです。両著者の今後の活躍に期待です。

本書は2008年初版発行塗布類のにも関わらず、アマゾンの新品取扱対象です(2022/12/07現在)。リンクを貼っておきます。