わたしは英語の発音と日本語の発音とはまったく違うということに気づいてから、発音の矯正に取り組んでいます。
使用している教材は「英語耳」に始まり、3D CGで口の中の動きがわかるDVD付きの「ネイティブスピーク」ですが、それに加えて、DVD付きの書籍も2冊参考にしています。
「DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本」と、「ネイティブ発音が3D映像でわかる!英語の発音のトレーニングBOOK」です。
この記事では、2冊の教材を比較して感想を書きました。
Table of Contents
「英語の発音が正しくなる本」のDVDの特徴
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(ナツメ社2008年5月23日発行)
以降「発音が正しくなる本」と表記します。
私が買った本の日付では発行日が2015年2月20日となってますが、ネット記事を見ると2008年が初版の発行日のようなので、それにしておきました。8年経って今でもアマゾンで売れています。DVDが1枚、CDが2枚付属。
以下、DVDの操作法の一例をお見せします。
DVDを起動すると最初に出てくるメニュー画面です。練習するのが母音か子音かを選びます。
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たとえばメインメニューの”母音の1~8”をクリックすると、次のサブメニューに。
”母音1”から”母音8”のどれかをクリックすれば個別の母音の練習画面が表示されます。
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メインメニューの”子音1~8”をクリックすると表示されるサブメニュー。
”子音1”から”子音82のどれかをクリックすれば個別の子音の練習画面が開きます。
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“ALL PLAY”とか”連続再生”という機能は、どんどん再生が続いていくので、いわゆる聞き流し対応ですね。
以下は、個別の母音や子音を練習するときに表示される画面です。
出演者の口の動きが大きいので、舌の動きも比較的見やすいと思います。
各画面で、個別の母音や子音そのものと、それらを含むいくつかの単語の練習ができます。
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メインメニューで、”まちがえやすい母音の発音”とか”まちがえやすい子音の発音”をクリックしたときに表示される画面です。
出演者は、さらに口の動きがはっきりしていて、マネできたら素晴らしいと思います。
取り上げているテーマも、実際に聞き取りにくい「ア」の区別や、子音の「y」とか「w」とかがもれなく取り上げてあるので、それぞれをみっちり30回も繰り返し練習する気構えがあれば、かなり身につきそうです。
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DVDは入門編として、中学基本語をベースに収録してあり、テキストも見ながら発音の基本を徹底的にマスターするために使える教材だと思います。
出演者お二人の表情はとても生き生きしていて好感が持てます。何度画面を眺めてよくも飽きない教材です。
「英語の発音が正しくなる本」のCDの特徴
CD2枚には、基礎編として中学レベルと高校レベル以上の単語が収録されています。
わたしがテキストの各ページから収録単語数を拾って集計したところ、1500単語以上はあります。
これは発音練習する観点では多い。欲を言えば、この単語をどう発音すればいいのかを調べたい時、いわゆる逆引きができる索引が用意してあれば満点。
これはもう一つの書籍でも同じ感想を持ちましたが残念なところです。扱う単語が多いとどれがどれか戸惑ってしまうので、逆引きで手引きしてもらえれば最高です。
「英語の発音BOOK」のDVDの特徴
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ネイティブ発音が3D映像でわかる! 英語の発音トレーニングBOOK DVD1枚CD3枚付き
(西東社 2016年5月20日発行)
以降「英語の発音BOOK」と表記します。
DVDが1枚、CDが3枚。
DVDを起動すると最初に出てくるメニュー画面です。母音と子音とに分類されてますが、大きく4つに分けてあります。
母音1から16は基本的な母音。それとは別に母音の”R母音”を別グループにして一度にたくさん取り組まなくてよいように配慮してあり、学習者にとっては便利かも。
子音は、どちらの教材も同じ数を取り上げてあります。
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メインメニュー上部の”初めに覚えておきたいこと”をクリックすると表示されるサブメニューです。”腹式呼吸”と、”のど発音”は英語を習ううえで、日本語の発音とは区別して意識しなければいけない大事な要素です。
”アヒル口”というのは奇妙な言葉ですが、ただ口を大きく開けるとかいうよりも、口の筋肉を自由に動かせるように訓練するという意味で、意識しなければいけません。日本語の発音とは大きく違うところですね。
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メインメニューの”母音の1~16”をクリックすると、サブメニューに。
母音1から母音16のどれかをクリックすれば個々の母音の練習画面が表示されます。
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たとえばメインメニューの”子音17~28”をクリックすると表示されるサブメニュー。
“子音17”から”子音28の”どれかをクリックすればその子音の練習画面が開きます。
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メインメニューの”子音29~40”をクリックすると表示されるサブメニュー。
“子音29”から”子音40”のどれかをクリックすればその子音の練習画面が開きます。
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メインメニューの”R母音41~49”をクリックすると表示されるサブメニュー。
“R母音41”から”R母音49”のどれかをクリックすればそのR母音の練習画面が開きます。
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その個別の発音練習画面のサンプルです。母音や子音そのものと、それらを含むいくつかの単語の練習ができます。
口の中を3D画像のアニメーションで説明してくれるのが、この教材の一番の特徴。
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3D画像を4回繰り返し、そのあとで実際の口の動きを出演者の斜めと正面からの画像で2回表示します。
そしてもう一度、3D画像を2回繰り返す。
これで基本の発音を徹底的に理解してほしいとの著者の狙いがわかります。丁寧に作ってあります。
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基本の発音に続いて、その発音を含む単語の練習に続きます。
この部分は、3D画像の動きが速すぎてよくわからないと思います。
DVDプレイヤーの再生速度を0.5倍以下に遅くして、じっくり動きを見ながらまねするのが良いです。
そうすれば、英語の発音は、基本の音を発音する舌や口の動きを連続させているのだということがよく実感できます。
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「英語の発音BOOK」のCDの特徴
CD3枚が付属してます。CD1が発音練習用。CD2と、CD3の前半は発音と単語を聞き比べる。そしてCD3の残りは1.5倍速の音声を聞くという構成になっています。
扱っている単語数が、数えてみると1200ぐらいと結構なボリュームがあります。ただ聞き流すと訳が分からなくなるので、テキストも併用しながら練習すると役に立ちます。
全体の感想
どちらの本も、内容がしっかりしていてボリュームがあります。
おざなりに聞き流すだけではいけませんが、じっくりと取り組めば身につくはずです。
「英語の発音が正しくなる本」は、”発音の基本を最初から学びたい”という時には、その方法が、”テキスト”と”音声”と、そして、”口や舌など動きがわかる顔の画面”の3つで説明されるので、初心者には取り組みやすいと思います。”間違いやすい発音”の練習は、基本の発音を練習して理解してから取り掛かるのがお勧めです。
「英語の発音BOOK」は、口の中の動きをアニメーションで見せるという内容に特徴があります。最初は超スロー再生がお勧めです。発音の初心者がいきなりこの動画をノーマルスピードで見せられては戸惑います。この本は、”なかなか正しい発音が身につかない、とにかく具体的な発音方法をイメージとしてわかりたい”というときにとても役にたちます。
まとめると、一つの教材で英語の発音を習得するというのは難しい。自分がやってみたいと思える教材をいくつか入手して、自分の不得意なところを補ってくれるものをそれぞれ活用する。という使い方が賢い。
多少コストがかかりますが、きちんと取り組めば成果が得られます。急がば回れ。正しい発音を少しずつでも習得できれば、それからの英語の世界が間違いなく広がります。
もちろん何でもかんでもただ買い集めるだけで満足していてはいけません。自分の英語へのチャレンジの目的に少しでも合った教材を見つけて使いこなすのが望ましい。この記事がその手助けになれば幸いです。
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