Table of Contents
はじめに:
映画「ローマの休日」のいくつかの場面で、アン王女の英語のセリフが一つずつ、音声で聴けるようにしました。繰り返し聴いてみてリスニング練習にお役立てください。
アン王女のセリフを聴いてみよう
「ローマの休日」のいくつかの場面(シーン)からアン王女のセリフを以下のように選びました。リストのタイトルをクリックして場面を選んでください。各シーンの下にはシーン番号(S1-S7)のリンクを貼っておきました。
S1:イタリア大使館・アン王女の寝室の場面から
寝室で就寝前のアン王女は、長いヨーロッパ親善旅行の公務の疲れでストレスが溜まってしまっています。
アン王女と伯爵夫人とで交わされるやりとりで、「ナイトガウンじゃなくてパジャマを着てみたい」とか、「寝る前にミルクとクラッカーを食べるとよく眠れる」とかのシーンを見ると、まだ子どものようなアン王女のようすが描かれます。
I hate this nightgown. I hate all my nightgowns, and I hate all my underwear, too.(この寝間着は嫌い。私の寝間着はどれも嫌い。下着も。) |
But I’m not two hundred years old. Why can’t I sleep in pajamas?(でも私は200歳じゃないのよ。なぜパジャマで寝てはいけないの?) |
Just the top part. Did you know there are people who sleep with absolutely nothing on at all?(その上だけを。何も着ないで寝る人がいるって知ってた?) |
Everything we do is so wholesome.(私たちがするのは、健康によいことばかりね。) |
I’m too tired to sleep, cannot sleep a wink.(疲れすぎて眠れないわ。一睡もできない。) |
【各シーンへのリンク】
S2:ジョーのアパートでの場面から
ゆっくり眠れるようにと主治医から安定剤を処方されたあとで、アン王女はこっそり寝室を抜け出して外出してしまいます。
道端で眠りこけるアン王女を見かけた通信社特派員のジョーは、アン王女をそれとは全く気づきませんが、そのまま見捨てがたく自分のアパートに連れ帰ります。眠くてたまらないアン王女は部屋に泊めてもらえるようジョーに頼みます。
アン王女はナイトガウンを用意するように言い、ジョーはパジャマを渡します(この部分は省略)。アン王女はジョーに着替えを手伝ってくれるように頼みますが…。
I’m terribly sorry to mention it, but the dizziness is getting worse. Can I sleep here?(こんなこと言って大変申し訳ないのですが、めまいがひどくなってきました。ここで寝てもいいですか?) |
Can I have a silk nightgown with rosebuds on it?(バラのつぼみがついたシルクの寝間着をください。) |
This is very unusual. I’ve never been alone with a man before, even with my dress on.(これはとても珍しいことだわ。私はこれまで男の人と2人きりになったことはないの。服を着ていてさえも。) |
With my dress off, it’s most unusual.. Hm, I don’t seem to mind. Do you?(服を脱ぐなんて、極めて珍しい。気にはならないみたい。あなたは?) |
【各シーンへのリンク】
S3:アン王女がやってみたいこと
ジョーのアパートを出て美容院で髪の毛をカットしたアン王女はジョーと再会します。ジョーはアン王女を連れ回して特ダネ記事にすることを目論み、アン王女に「ローマ市内で1日を好きに過ごしたら」と提案します。
そこでアン王女は、”自由になったらやってみたかったこと”をいくつも並べ立てます。
I could do some of the things I’ve always wanted to.(これまでずっとしたかったことができるわ。) |
Oh, you can’t imagine…I’d, I’d like to do just whatever I’d like, the whole day long!(あなたには想像もつかないわ…したいこと何でもしたい、1日中!) |
Yes, and I’d, I’d like to sit at a sidewalk cafe and look in shop windows, walk in the rain!(そう、カフェテラスに座ったり、ショーウィンドーを眺めたり、雨の中を歩くの!) |
Have fun, and maybe some excitement. It doesn’t seem much to you, does it?(楽しくて、ワクワクすること。あなたには、大したことじゃないわね。) |
【各シーンへのリンク】
S4:真実の口にて
”真実の口”にジョーとアン王女とカメラマンのアーヴィングがやってきます。「嘘をついていると手首を食いちぎられる」とジョーに驚かされたアン王女。身分を隠して嘘をついているためにビクビクしているアン王女。ジョーは手首がなくなったふりをしてアン王女をからかいます。
聴き取りにくい。”what a horrid”の部分が特に、何かは言ってるんでしょうけど……。とても驚いたときのアン王女のセリフは耳をすませば聴き取れるかな。
Ooh, what a horrid idea.(まあ、恐ろしいこと。) |
Let’s see you do it.(あなたもやってみて。) |
You beast! It was perfectly all right! You’re not hurt!(ひどい人!まったく大丈夫なのね!) |
You’ve never hurt your hand.(その手、ケガしてないのね。) |
“what a horrid idea”はwhatが消えている?
とても驚いたときのアン王女のセリフです。耳をすませば聴き取れそうですが、どうですか?
【各シーンへのリンク】
S5:祈りの壁にて
”祈りの壁”を見終わった一行は、アン王女の提案で、夜になってから船の上で行われるダンスパーティーに出かけることにします。
Anyway, the chances of it being granted are very slight.(どうせ、願い事がかなう見込みはほとんどないわ。) |
I’ve heard of a wonderful place for dancing on a boat.(船の上で踊れる素敵な場所があるって聞いたわ。) |
Yes! Couldn’t we go over tonight?(そうよ!今夜そこに行かない?) |
And at midnight I’ll turn into a pumpkin and drive away in my glass slipper.(そして真夜中には私はカボチャになってガラスの靴で立ち去るの。) |
【各シーンへのリンク】
S6:もう行かなければ
ダンスパーティではアン王女を連れ戻しに来た人々ともみ合いになり、アン王女とジョーのふたりは海に飛び込んで脱出します。そのあと親密になった二人は楽しい新婚生活を夢見ます。
Mmmm, I’m a good cook. I could earn my living at it.(料理は得意なの。それで食べていけるくらい。) |
I can sew too, and clean a house, and iron.(お裁縫も、お掃除もアイロンがけもできるわ。) |
I learned to do all those things. I just…hasn’t had the chance to do it for anyone.(そういったこと全部習ったの。ただ、誰かのためにしてあげる機会がなくて。) |
王女であるという現実に立ち返ったアン王女はイタリア大使館に帰ることをジョーに告げます。
I…have to go now.(もう行かなくては) |
No, please…nothing. I must go and get dressed.(いえ、お願い…何も。服を着替えてこないと。) |
【各シーンへのリンク】
S7:切ない別れ
イタリア大使館の前まで戻ってきた二人は、別れたくないというこらえきれない思いをいだきながら、車のなかで切ない別れをします。
その時のアン王女のセリフです。
I have to leave you now.(ここでお別れしないと。) |
I’m going to that corner there, and turn.(私は、あそこの角に行って曲がるわ。) |
You must stay in the car and drive away.(あなたは車の中に残って、走り去って。) |
Promise not to watch me go beyond the corner.(あの角から先に行く私を見ないと約束して。) |
Just drive away and leave me, as I leave you.(そのまま走り去ってお別れして、私もお別れします。) |
【各シーンへのリンク】
集中して聴いて練習してください
私の好きな場面を選んで、ちょっと聴き取りにくそうなセリフを選びました。リスニング力を鍛えるには、自分が聴き取りにくいところを口に出して読んでみる(音読)のが効果的です。短いセリフでリスニング練習ができるようにしたので、リピーティング、シャドーイングも織り交ぜて練習を繰り返してください。聴き取れない部分(自分の苦手)を一つずつ減らしていくことができるでしょう。
はじめは聞き取れなかったセリフが聴き取れるようになればとても自信になります。アン王女のセリフをしっかり聴き取りしてリスニング力向上の一助にしてもらえればと思います。
プレイヤーの操作方法
「ローマの休日」のいろいろな場面でのセリフを音声で聴くためのプレイヤーの操作方法を説明します。
本記事で使用している音声プレイヤーの操作方法です。左右に付いている各種マークを押して操作します。
- 左の”?マーク”か、”リピートマーク”を押して再生
- 左の”二本の縦棒マーク”を押して一時停止(再生と一時停止は交互に操作)
- 右の”スピーカーマーク”を押して消音(ミュート)または復帰
- 右の”スライドバー”で音量調整
【各シーンへのリンク】
参考図書について
私がリスニング練習で利用させていただいるDVDブックを紹介します。『ローマの休日』を観るだけで英語の基本が身につくDVDブック(藤田英二、アスコム)です。本記事で使用したセリフの英文と和訳は同書から引用しました。
同書を利用した感想を挙げておきます。
- DVDに収録されている映像は30場面にこまかく区切られていて、好きな場面を選んで見ることができます。
- 英語の音変化のルールがセリフごとに細かく説明してあるところに本書の特徴があります。わたしはこの音変化のルールをマスターするにはまだまだほど遠い状態……。
- くわしい対訳が付いています。欄外の説明も合わせて読むと、内容の理解が深まります。
- 各ページの欄外にある”この表現に注目”が参考になりました。裏話的なことが時折書いてあって、内容への興味が深まりました。
- 日常会話で使われる230フレーズが巻末に整理してあります。そのセリフが使われた場面を思い浮かべながら確認していけば、記憶の定着に役立ち、自分で使えるフレーズを増やせそうです。
- 本書を手元において不明点を確認しながらリスニング練習すれば、理解が深まります。「ローマの休日」がさらに楽しんで観られるようになるでしょう。
商品へのリンク
アマゾンの『ローマの休日』を観るだけで英語の基本が身につくDVDブックへのリンクです。
関連記事
同じようにして、ジョーのセリフにも挑戦してみませんか。
こちらの記事からは、「ローマの休日」の4人の登場人物の、アン王女、ジョー、アーヴィン、ヘネシー支局長のセリフのリスニングができるツール、”フレーズ集2”が利用できます。
テレビの英語教育番組で取り上げたフレーズを集めたフレーズも紹介しています。