英語の正しい音読で基礎力をつけよう

はじめに:

英語の文章を読むことは、英語学習者にとって基礎力をつけるうえでも実力を伸ばすうえでも欠かせません。「ゼロからスタート正しい音読学習」を使った練習を紹介します。

英語の発音リスニングをひととおりこなしたので、さらに実力アップを目指して”音読”に取り組みました。正しいトレーニングを続けることで英語の基礎力が高まった、と感じられたので紹介します。

音読で取り組むこと

音読のテキスト一冊をひと通り全部こなします。使ったテキストは、
安河内哲也ほか著の「ゼロからスタート正しい音読学習」Jリサーチ出版

正しい音読学習表紙
正しい音読学習表紙

ボリュームは216ページで、一気にこなすことができますし、じっくり進めても途中で挫折しにくい適当な量です。実習用のテキストは、あまり分厚いものは避けたほうがよいですね。

正しい音読学習の方法ですが、1つの課題文について5ステップのトレーニングが課されます。

まず準備で、課題文の単語や文の意味をしっかり理解します。

学習の進め方
学習の進め方

いよいよトレーニング開始。
以下、5つのステップを順番に簡単に紹介します。

STEP1
課題の英文を意味グループで区切りながら、区切りごとに意味を理解しながら読み進めます(サイト・トレンスレーション)

音読step1
音読step1

STEP2
部分ごとに区切った英文の音声を聞きながら、発音をまねて口に出す。それをテキストを見ながら3回、見ないで3回繰り返します。(リピート音読)

音読step2
音読step2

STEP3
英文がゆっくりと読まれるのを聞きながら、それをまねて口に出して言います。(シャドーイング)

音読step3
音読step3


STEP4&5
英文が普通の速度で読まれるのを聞いて、意味が理解できるかチェックします。(STEP4)そして、仕上げクイズを解いて英文が正しく理解できているかをチェックします。(STEP5)

音読step4&5
音読step4&5

わたしが音読トレーニングを始めた背景

発音やリスニングの基礎力はつけられた

英語に再チャレンジを志してから1年ぐらい経ちました。その間に発音と、洋楽を聞くリスニングのトレーニングとを並行して継続し、ある程度発音やリスニングの力ができたと自負できるようになりました。

まだ英語の基礎力が足りないと自覚して、実力試しにTOEICテストを受験しました。スコアは705と以前(755)よりは下がりましたが、そこそこのレベルは確認。ずいぶん英語から遠ざかってましたが1年の自主トレーニングで戻ってきた感じです。

ここで立ち止まってTOEICテストの成績の分析資料などから自分の弱点を整理しました。すると、短文のリスニングもリーディングもいまいち不十分。

テレビの英語ニュースの英文の字幕を見ていても速く切り替わってついていけません。英語の音声そのものもわかるようでよくわからない、そんなところが今の自分の実力だと実感させられました。先日放送の終わった、トト姉ちゃんのセリフではありませんが、「どうしたもんじゃろのうー」の気分です。

いつもなら、新しい参考書を買いに書店に行くところですが、今回は、まだ試してないテキストがありました。それが「ゼロからスタート正しい音読学習」だったわけです。

買った当時は、「音読で英語の基礎力がつくなんて眉唾ものだ」と敬遠してました。おそらくこのまま未読で終わった可能性が高かったです。

でも、自分の弱点が短文のヒアリングと読解力にあることに気づいたその時に、読みながら聞きながら声に出してみるのがポイントの、この本に賭けてみることにしました。

最初は、第1章の例文の「BMWロゴ」に取り組みますが、意味もよく分からず、文章の面白みも感じられなくて、そこで放り出してしまいました。自動車メーカーのBMWのロゴが何を意味しているかなんて、あまり興味がわきませんでしたから。

でも、1週間が過ぎて、ほかに取り組む教材も特にないし、とにかく第2章もやってみよう。それから続けるかどうかを判断しよう。そういう気持ちでとにかくテキストに従ってトレーニングを始めました。

結局最後の課題まで一通り続けることができました。
すべてとは言いませんが、掲載されている23の課題文の内容は、短文ながら、内容が面白いものが多かったのがよかったと思います。

”素早い茶色のキツネが怠け者の犬を飛び越えた”、”月面の最後の人”、”山火事の消火による巨大火災の発生”などは、短文なのに内容が深い。

一方”ネコより犬の方が人間を好き?”はかなり読み込まないとシャドーイングが終わらないものもありました。

トレーニングの効果

準備:”最初に単語や文の意味をしっかり理解する”というのは、私にとっては斬新でした。確かに英文の丸暗記や棒読みを防ぐ効果があります。丸暗記しても応用が利かないし、棒読みだと英文の意味がいつまでも理解できません。

STEP1:意味グループごとに区切って、意味を理解するのは、英語特有の、どんどん後に意味をつけたしていく構造を身につけるのに役立ちます。

STEP2:意味グループごとに発音をまねするのは、しっかり発音を聞いて正しい発音を意識するのに役立ちます。

STEP3:シャドーイングではかなりゆっくり発音されますが、うっかりするとついていけなくなることが再三でした。正しい発音を意識しながらついていく、口の中の舌の動きの正しい訓練になりました。

結局はうまくついていけない部分は丸暗記するまで繰り返さないと克服できませんが、意味が分かっての丸暗記は効果があります。うまくできるようになると小さな達成感が味わえました。

STEP4:普通の速度の音声を聞く:STEP3までしっかりやっておくと、不思議に全部聞き取れます。逆に、STEP3でつまづいたり不安だったところはやはり聞き取れません。明暗ははっきり別れます。
結局、正しい発音を心掛けながら暗唱できるまでSTEP3の練習をなるべく大きな声を出して繰り返すのが大事なんですね。

STEP5:仕上げクイズは、課題文の内容を本当に理解できているかの確認に役立ちました。このステップはTOEICテストそのものなので、その練習になります。TOEICテスト対策には、この正しい音読学習の練習が効果的だということです。

トレーニング全体についての効果とやってみた感想

豊富な課題文が飽きさせない

課題文は全部で23あります。3つのレベルに分けられておりLEVEL1が8、LEVEL2が8、そしてLEVEL3が7。LEVEL間の違いは明らかではありませんが、WORD数が増える傾向はありました。

LEVELが上がるにつれて正しい音読がしづらい場面もあったように思います。

いずれにしても、1つの課題が終わったらあと残りいくつと数えることで励みになり、モチベーションの維持に役立ったのは事実です。

正しい音読法でトレーニングできてよかった

はじめは半信半疑でした。英文の意味を調べてから始めるとか、サイト・トランスレーション、自分にとっては目新しいやり方でした。

やってみて、意味区切りを意識することが内容の理解につながり、英文らしい読み方に近づけますね。私はそれまでは、ついつい前置詞の後で区切る癖がありました。それが意味の理解の障害になっていたかもしれません。

効果としては、テレビの英語ニュースの英文字幕を追いかけられるようになったことです。意味のあるひと固まりで読み取る癖ができつつある気がしました。そして内容の理解も自然とついてくるようになりだした気がします。

リピート音読は、いかにこれまで自分流の読み方と発音をしていたかに気づかされます。テキストの後半では、しっかり流れる音声を聞きとって正しい発音を聞き取ろうとする姿勢に変わってきました。

シャドーイングは、正しい発音やマネをしようとするとすぐに置いてきぼりになって詰まったりしてしまうことが再三ありました。

ゆっくりの音声でも、ネイティブは正しい発音と、そして協調するところと弱く発音するところのイントネーションがとてもはっきりしていて、自分はまだまだだということが実感できました。

できれば、2,3度、テキストで繰り返し練習して、内容をできるだけ身につけるべき教材だと思います。

まとめ

  • 発音やリスニングの練習と並行して音読で清聴・精読するのがよい
  • 音読は正しいやり方をしないと効果が薄い
  • 音読のトレーニングをすればするほど英語ニュースなどが聞き取りやすくなるはず

商品へのリンク

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