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はじめに:
英語の感覚に近づくための基礎づくりに”瞬間英作文”という方法を使います。取り組みの様子を紹介します。
自分の言いたいことが英語で即座に言えるようにできれば、英語の感覚に近づけます。中学レベルの文型や文法の例文を正しくよどみなく言えるように練習する「瞬間英作文」という方法で、その基礎ができます。文型別に例文が10個ずつ収められたテキストを使い、著者のおすすめの方法で練習に取り組みます。
瞬間英作文トレーニングを始めるまで
今年はじめに「英語脳になることを目指す」と宣言して、すでに4ヶ月あまり経ちました。笠原メソッドのテキストをMP3プレーヤーでリスニングはかなり続けました。少しはレベルアップしたかな。でもなにかが自分には足りない気がしていました。英語力は話して・聴いての複合効果で伸びます。話す練習もしっかりやりたい。そう考えているうちに瞬間英作文のテキストに出会いました。しばらく使ってみると英語の基礎が確実に構築できるものだということがわかります。このテキストでしっかり練習してみようという気になりました。
瞬間英作文トレーニングのテキスト
今回使うテキストです。タイトルは”どんどん話すための反射的に言える瞬間英作文トレーニング(森沢洋介著)”で、キャッチコピーが”英作文回路を作る。簡単な英文をスピーディーにたくさん作れば英語が話せるようになる!”です。
テキストの例文が音声で収録されたCDが添付されてます。
下の写真は目次の一部ですが、79種類の文型別に各ページが構成されてます。
各ページにはそれぞれ10個の例文が収めれられていて、左ページには日本文、右ページは対応する英語の文が掲載されます。
テキストを最後まで終えれば、全部で790個の例文を文型別に練習する構成です。
瞬間英作文トレーニング方法
基礎編のトレーニングは以下の流れで行います。
- 左ページの日本文を見て英作文する
- 右ページの英文を見て答え合わせする
- 英文を口に落ち着ける
- 英作文の流し
それぞれのステップで以下の点に留意します。
- 英作文は口頭で素早く行います。スピーディーに流れるように行うのが上達の秘訣です。
- 答えの英文を見て自分の作った英文と比べます。自信のある人でも、スピーディーに英文を作ると単純なミスを起こしがちです。すぐに英文が出てこないなら構わずどんどん答えを見てしまいます。「どんな英文になるのか」という問題意識を持って、「なるほど」という納得感があることが条件です。
- 英文を見ながら、声に出して何度か音読します。文の構造や意味を理解しながら行うことが大切です。
- 日本文を連続して、一回ずつ英作文します。3までのトレーニングを繰り返せば、流れるように瞬間英作文が連続してできるようになります。
このトレーニングの考え方が良いと思う点
使われる英語が中学英語レベル限定です。単語の意味や文の意味をいちいち調べなくてすむので、文型の習得に集中できます。
一つの文型について単数、複数、三単現、疑問文などの10のバリエーションで練習ができるので、実際のいろいろな使い方が習得できます。
例文ごとに、英語、日本語の双方から反復練習することで、意味を理解しながら記憶を定着できます。
トレーニングを始めてみた感想
最初は応用編のテキストで文型のシャッフル練習から始めましたが、英作文がすんなりとはできませんでした。まず文型ごとにトレーニングする必要がありました。基礎編のテキストを購入して練習をやりなおします。
日本語の意味を見て英作文を行いますが、文型があらかじめわかっているので、使う単語は中学英語であり難しくありません。答えの英文を見ると、なるほどと納得がいきます。そういうレベルです。
ところが10のパターンを続けていくうちには、sを付け忘れる三単現の間違いや、i単数(is)と複数(are)のまちがいや、現在形と過去形の時制の不一致。が起きます。こういうことがきちんとできなければいけません。
例)彼女の目は青いですか? ー いいえ、違います。
<ー> Are her eyes blue? ー No, They aren’t.
また、20文に1文くらいは、「あれ、これはどう英語で言うんだろう?」と考え込みます。
例)このスープはあまり美味しくない。
<ー>This soup is not very tasty.
例)このクラスには何人の生徒がいますか? ー 40人です。
<ー>How many students does this class have? - It has forty students.
中学の英語レベルの文型でも、実際の使い方に合わせた様々なパターンまで身につけておかないと、使いこなせないことが実感できます。
中学校の英語のクラスで、このテキストと同じ量の英作文や音読練習をしていれば、日常会話の基礎はできていたろうなあと感じます。
68歳の今からでも決して遅くはないと思いました。焦らず、じっくりと最後まで練習に取り組んでいきたい。
英語を読んだり英作文するときに黙読や頭の中だけではいけません。実際に口を動かして小さくても声に出すことが大切と感じます。耳から入る自分の英語を確認することが、リスニング力の向上には必要だと感じます。
一つの英文をつかえずに、英語のイントネーションやリズムを意識してスラスラといえるようにまでには、数回の繰り返しでは足りません。時間を置きながら反復練習して、記憶を定着させることが、本テキストの著者の主張で、わたしも賛同できます。
半年前から始めた映画「Top Gun」の挿入歌で「Take My Breath Away 」の歌詞は、今でも朝目覚めて起きる前と夜眠りに入る前に暗唱練習を続けています。ようやく、すんなりと歌詞が次々に口に出てくるようになりました。私の場合は、これぐらいやらないとだめなんだな、とまあ、がっかり半分と、よくやったと自分を褒めたい気分が半分です。それぐらい反復練習は大切。
トレーニング方法の詳細
以下は、基礎編テキスト記載のトレーニング方法を抜き出しました。テキストのはじめのかなりのページを割いて書かれてます。わたしは何度か読んでみても内容がややこしく感じられたので、自分なりに理解するために要点を書き出してみました。
要するに、自分が読んでいて引っかかるところは、あらゆる機会に、自分で納得しながら、つまり機械的な暗記に頼らずに、何度も無意識に口に出てくるようになるまで練習しなさいということだと思います。これはわたしのこれまでの体験での実感でもあります。このテキストは、徹底的に練習するだけの価値がある例文が揃っています。
サイクル回しによる各パートの完成
テキストは3つのパートに分かれており、それぞれのパートごとに、全ての文が英語を自然に話すペースで瞬間英作文できるようにします。スピード・滑らかさを目的とする場合、一つのテキストを一回で覚え込もうとせず、軽めに何度も漆塗りをするように繰り返し、自然に長期記憶として刷り込んでいく手法、サイクル法が最も有効な手法です。
セグメント分割
サイクルトレーニングが効率的に行えるように、1回のトレーニングの量を絞ります。パートを3から5のセグメントに分割して、セグメントを一つ一つサイクル回しで完成した後、最後にパート全体を通してサイクル回しを行います。
サイクルトレーニングの実際の手順
パートを11から12文型ずつ、3つのセグメントに分割します。
第1サイクル
①日本文を見て英作文
英作文は一文あたり10秒を限度にして口頭で行います。答えの日本文はすぐ見てよい。
②英文を見て答え合わせ
答えの英文を見て自分の作った英文と比べて答え合わせをします。答えの英文を見たときに、「ああ、なるほど」という納得感があることが条件。主語と動詞の数合わせや、時制、三単現のsなど細かい間違いをチェックして放置しません。
③英文を口に落ち着ける
瞬間英作文トレーニングのもっとも大切なステップ。英語を話すことを身につけるためには、必ず英文を何回か繰り返し口に落ち着ける作業を行います。
まず、英文を見ながら、何度か声に出して音読します。自然に話す口調で読み上げます。文構造や意味を理解しながら音読します。
英文が口に落ち着いたと思ったら、こんどはテキストから目を話し、英文を諳んじます。その際も文構造・意味をしっかり感じ、また、実際にその英文を自分で言っているような発話実感を込めて暗唱します。
その場で口に落ち着けば十分なので、何十回と繰り返す必要はありません。
④英作文の流し
最後に10の日本文を連続して、一回ずつ英作文してみます。
①から④のステップをスムーズに連続して行います。
第2サイクル以降
第2サイクル以降は以下の2つのステップを繰り返します。
①英作文の流し
②英文を口に落ち着ける
第2サイクル以降、この二つのステップを繰り返していくと刷り込みが進み、英文を口に落ち着けることがどんどん容易になっていきます。そうなると②のステップを踏む必要がなくなります。その際、二、三回「英作文の流し」を行います。
瞬間英作文トレーニングに慣れてくると、5~6サイクル目にこの「英作文の流し」ができるようになってきます。このあと4~5サイクル「英作文の流し」だけを数回行うことを何回か回します。これを「熟成サイクル回し」といいます。楽になった状態で楽に数サイクルの熟成サイクル回しを行うことで初めて、文型や語彙が長期記憶倉庫へと移され保存されるのです。これは上達のために必要不可欠なプロセスです。
以上のような流れに従い、一つのセグメントを完成したら、次のセグメントに移り同じ方法で完成します。こうして全てのセグメントを終了したらパート全体をサイクル法で完成します。これは各セグメントの第2サイクル以降の「英作文の流し」→「英文を口に落ち着ける」の手順で行います。こうしてパート全体の英作文が立て板に水のごとくできるようになったらめでたくそのパートの終了です。
いくつもの英作文が立て板に水のごとくできるようになることが、著者が言う「英作文回路」を作ることになります。
応用編の練習に向けて
瞬間英作文シャッフルトレーニング
テキストのもう一冊は応用編の位置づけです。タイトルが”スラスラ話すための反射的に言える瞬間英作文シャッフルトレーニング(森沢洋介著)”です。キャッチコピーが、”英会話力のカギは基本文型の駆使能力。スピーティーで応用自在の英作文回路が完成する”です。
テキストの前半では、基礎編で練習したさまざまな文型がシャッフルされて10個ずつに分けられた、合計500個の例文を練習します。テキストの後半では、いくつかの文型が組み合わされて一つにされた例文を10個ずつ、合計500個の例文を練習する構成です。
応用編を終えれば英作文回路の完成
応用編の練習で、いろいろな文型が入り交ざったり(シャッフル)、組み合わさっている英作文も反射的にできるようになり、「英作文回路」が完成します。
どのような文型でも即座に英作文できるように練習する。これはそのまま日常会話の練習そのものといえます。ただし、そのためには基礎の文型を徹底的に練習して身体に覚えこまさなければなりません。著者もそれが応用編を練習するための前提だと言っています。わたしは基礎編の練習がまだ当分かかりそうです。基礎編を済ませてからのお楽しみです。
商品へのリンク
アマゾンの瞬間英作文シリーズ(森沢洋介)へのリンク。
楽天のどんどん話すための瞬間英作文トレーニングへのリンク。
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次の記事では、瞬間英作文の練習を続けた感想を書いてます。