サブタイトル:Japan! Be proud of yourself
『感想』
本書は「日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ」の3年後に加筆/改題/改訂されたものです。おおよそは前作と同じですが、平成25年6月の「成長戦略」への安倍総理の意気込みが追加されているのが大きく加筆された部分のように思います。
安倍さんの後半の政治はなかなか思うように進められなかったように私は感じていました。そのあたりの実態を知りたかったのですが、発行された時期的にも、そこまで触れる内容にはなっていません。意気込みは強く伝わってきます。
これ以降の文章は、本書を離れての個人的な感想です。
アベノミクスの第3の矢「成長戦略」ですが、心に響かないというか、よく伝わってきませんでした。日本が世界のリーダーシップを取っていこうという意気込みは素晴らしいのですが、向かうところがなにか浮世離れしているというか、あれもこれもというふうにしか感じられません。一本の筋が通っていてほしい。
今思えば、日本が抱える課題にもっと真剣に向かい合ってほしかった。日本中が元気になる課題を取り上げたほうが良かったと思います。”人口減少・老人介護・若者の雇用対策、地域の活性化、これらを総合的な課題として捉えて解決していきます”といえばよかった。
たとえば若者と老人、人のパワーが循環する社会を目指すとぶち上げれば良い。そうすれば、皆が関心を持って、議論も百出する気がします。あとについてくる人も多いと思います。解決すべき課題が明確になれば、それを解決できる創造的な企業もたくさん出てくると思います。官僚もついてくるでしょう。メディアもおそらくあら捜しはするでしょうが、大きくは反対できない。
そのリーダーシップを取り実行していくのが政治家の役割ではないでしょうか。
最近はスポーツでも芸能やいろいろな分野で「出る杭は打たれてもへこたれない」「堂々と主張する」そういう人が目立つようになりました。政治の分野でも、知識と教養を兼ね備え、社会人としての苦労もして、自分の言葉で語れる、そういう政治家の出現が待たれます(2021/07/06)
以下、本の帯の紹介文を引用します。
「中国の執拗な領海侵入と恫喝、北朝鮮の度重なるミサイル発射と核実験、韓国と中国が仕掛ける悪辣な歴史戦—
これを乗り切らなければ、日本の未来はないと言っても過言ではありません。そんな中、ついに安倍総理はうって出ました」百田尚樹
私はこの素晴らしい国がいつまでも平和であり、人々が幸福に暮らしていける国であってほしいと心から願っています。安倍総理と何度もお話させていただき、彼もまた同じ思いを持った人だと確信しました。