プリズム(百田尚樹)読みました

プリズムタイトル

『感想』

多重人格の男性に恋をしてしまう女性のお話。奇想天外で荒唐無稽なテーマに感じるが、それを最後まで読ませてしまうのが百田尚樹氏の真骨頂。多重人格というテーマで百田氏は、人間が誰でも持っているであろう「自分がこういう人間であればよかったのになあ」という願望を実現して見せているように思う。
多重人格の一人である卓也に恋する主人公の聡子。目まぐるしく変わる展開に聡子が振り回されるが、読者の私も同様に振り回されてしまった。わかりやすいストーリーが多い百田氏の作品の中では珍しく難しめなテーマだったかな。(2022/10/19)
以下、本の裏表紙の説明文の引用です。

ある資産家の家に家庭教師として通う聡子。彼女の前に屋敷の離れに住む青年が現れる。ときに荒々しく怒鳴りつけ、ときに馴れ馴れしくキスを迫り、ときに紳士的に振る舞う態度に困惑しながらも、聡子は彼に惹かれていく。しかしある時、彼は衝撃的な告白をする。「僕は、実際には存在しない男なんです」。感涙必死の、かつてない長編恋愛サスペンス。

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