感想
書名の通りでこの本を読めば「日本国紀」をより深く理解できます。
自分の国のことを”我が国”と呼ばずに”この国”と呼ぶのがグローバルの風潮だという指摘にはなるほどと思わされました。グローバルな世界で生きていくためには、我が国とは何なのか?その生い立ちから、良いことも悪いことも含めて理解して自分の立ち位置をしっかりさせることこそ大事なことだと教わります。そのためには歴史を年表としてでなく物語として理解すること、そういう教育が大事だということも納得です。わたしが事象の暗記だけが重視された日本史の勉強が好きになれなかったのはアタリマエのことだったと納得です。
教育の効果の大事さ、恐ろしさということを痛感しました。潜在意識となって10年後20年後にボディーブローのように効いてくるんですね。今の教科書の不十分さは本書を読んでびっくりさせられるとともに恐ろしさを感じました。
今後の教科書は果たして良く変えられるのだろうか?その答えは本書には書かれてません。「日本国紀」を読み本書を読んだ読者一人ひとりが考え、機会あるごとに声を上げていかなければならないと思いました(2021/01/12)以下は帯の紹介文を引用します。
こんな教科書では歴史に学べない!主観も視点もない従来の歴史に反旗を翻した作家と伴走した軍師・編集者が日本史を語り尽くす。「日本国紀」の隠しテーマの一つは日韓関係。教科書記述との違いを明らかにします。