サブタイトル:相手の心をつかむ「人たらし」金銭哲学
『感想』
生い立ちで苦労を重ねてきた。ヒトの弱さをよく知っている。
相手のプライドを傷つけないよう細心の注意を払って接する。
私心がない。
これらが本書を読んだあとで田中角栄氏について印象に残った事柄です.
大胆でまっしぐらに突き進む人だという印象がありましたが、それに付け加わりました。
カネは大事です。それを大胆に使います。とても真似ができそうにありません。
ニッポンを良くするためにたくさんの法律を作ってくださったことも初めて知りました。
国会議員は法律を作るのが仕事だということを、今のほかの議員三たちには噛み締めてもらいたい。
ロッキード事件では、田中氏の行動が出すぎていると感じそれを抑えようとした米国に嵌められたというような話をどこかで読んだ記憶があります。あの長い裁判と寂しい晩年。気の毒なことをしました。当時は田中氏に否定的な報道ばかりが溢れていたような記憶があります。なぜ僕たちは田中氏を守ってあげられなかったんだろう。残念です。(2021/10/27)
感想の追記
本書のタイトルには”相手の心をつかむ”という言葉も入れられてます。
田中角栄氏は相手の心をつかむ天才だったということでしょう。そのためにお金の効用をフルに使ったということで本書全体が構成されています。
お金に死ぬほど苦労したひとは、お金に執着するように思えますが、角栄氏はそうではなかった。そのエピソードが書かれてます。
なぜ失脚させられてしまったのか、再起できなかったのか、残念でたまりません。(2022/02/09)
以下、本の表紙の説明文を引用します。
昭和の大宰相が伝授する「知」と「情」でカネを生かす極意
「借りたカネは忘れるな。貸したカネは忘れろ!」
「ライバルへの見舞金は相場の10倍包め」
「カネを渡す時は頭を下げて渡せ」この数年、その実行力や人心掌握術などが再注目されている田中角栄元首相。
本書では「金権政治の権化」などと揶揄される一方で、
カネを最大限に生かして、相手の心をつかみ、
ライバルさえも動かす、
「角栄流」金銭哲学にスポットライトを当てる。
カネとは切っても切れない縁の
ビジネスパーソン誰もが納得する、必須教養となる一書。