新聞という病(門田隆将)

花

「感想」

最近気になっていた門田隆将さん、その著書を初めて読みます。
平成の”押し売り”報道全記録とキャッチコピーにある通り、これでもかこれでもかと事例紹介が続きます。わたしはA新聞社が間違った報道を生む理由が不思議でなりませんでした。それで本書を手にとって読んでみたわけですが、門田氏は誤りを生む姿勢や考え方や行動に至るまで見解が具体的に述べられており、いちいち納得がいきます。
読めば読むほどA新聞の反日の姿勢、これを門田氏は日本を貶める(おとしめる)という言葉を再三使って説明しますが、その姿勢に怒りが沸き起こってきます。特に福島原発事故の”吉田調書”の項は、どうにも救いようがありません。世界に発信した間違った情報はもう修正できません、ひどい。なぜ、そこまでするか?日本が憎いか?
門田氏がA新聞の記者に問うと別に日本を貶めようとしているわけではなくて、権力に警鐘を鳴らしているという意識だそうです。とんでもない勘違い集団。いまとなってはどうしようもなく救いのない新聞社です。門田氏は最後に救いの手を少しだけ差し伸べて終わっています。武士の情けかな。それともジャーナリストとして、業界に一縷の希望を託したのか。
私は2ヶ月前に別の新聞ですが新聞離れしました。今の所はなにも不都合は感じてません。本書を読んで、むしろ新聞購読を止めて良かったと思いました(2021/05/16)
以下、本の帯のコピーを引用します。全部だと多くなるので一部省略。

こうして新聞は大衆に負けた
・地道な取材より会見の失言狙い
・未だ左右対立視点しか持てず
・戦争をするという不安商法
・日中友好絶対主義
・命より憲法という本末転倒
・タブーを週刊誌に丸投げ
・ご注進ジャーナリズム
・発言切り取りで舌禍創作
・ヘイトと差別を使い分け
平成の”押し売り”報道全記録。
生き残る情報、死ぬ情報を喝破する。
傲慢記者が「ファクト」を殺す
司馬遼太郎氏が書いた”老記者”から、「権力の監視」を大仰に謳う記者へ。なにが変わったのか。
「事実より観念論」の恐ろしさを浮き彫りにする。

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