感想
灰谷健次郎の考え方や生き様がよく伝わってくるエッセイ集。
灰谷さんが自分の信じる生き方を貫き通す姿は清々しい。
作品の概要は、以下に引用する裏表紙の紹介文の通りです。
わたしはこの人のように人生を正面から受けとめ、苦悩していただろうか。若くして罪を犯した女性から著者のもとに届いた一通の便りには、学校教育から深い傷を受けながらも、自力で立ち直った熱い魂の軌跡が綴られていた……。本当の教育とは何かを鋭く問う表題エッセイ「林先生に伝えたいこと」の他、環境問題や食文化、沖縄の離島への移住の顛末まで、幅広く論じるエッセイ集。
本当の教育とは、子供たち一人ひとりに秘められた潜在的能力を引き出してあげることだといいます。複数の生徒を一人の先生が見る仕組みでどう実現していけばいいのか、そこまでの答えも知りたいと思いました。どれかの著作には書いてあるのかもしれませんね。
食生活や離島での自炊生活については、現代のいろいろな問題を率先して解決した人だと感じます。周りの人と打ち解けあって暮らしていけるところが灰谷さんはすごいなと思いました。
(2020/03/06)