影法師(百田尚樹)

芽吹き

感想

タイトルがすべてを言い表していることに読み終わって気付かされる。そういう作品です。貫一が物語の主人公ですが、その人生の節目節目を支えてきた彦四郎。彦四郎の行動は人間として素晴らしいものなのか?現実にはなかなかできることではないと私は思いますけど、少なくとも作者の百田さんはそう思って作品にしたんでしょうね。百田さんの他の著書などからも感じられます。
男の美学で終わってしまいそうでしたが、末尾の袋とじ部分で彦四郎の人間っぽいところが書かれていたところに、救いというか面白さが感じられて、作品に余韻を残してくれました(2020/04/15)
裏表紙の紹介文を引用しておきます。

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた勘一は竹馬の友、彦四郎の行方を追っていた。二人の運命を変えた二十年前の事件。確かな腕を持つ彼が「卑怯傷」を負った理由とは。その真相が男の生き様を映し出す。「永遠の0」に連なる代表作。

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