BT’63(池井戸潤)

芽吹き

感想

タイトルのBTはボンネットトラック(Bonnet Truck)の略で、’63は1963年のことです。昭和38年で前回の東京オリンピックが開催される前年です。主人公の大間木琢磨がBT21号との関わりで63年の父の史郎の意識に入り込んでいろいろと経験をしてしまうというのが物語のメイン主な仕掛けで、琢磨が63年と現在とを行ったり来たりします。主な舞台が川崎とか横浜でそれだけでわたしには親しみが持てました。
物語は、人が何人も死んでいくというおぞましい展開が続いて行きます。一体このあとどうなるのか、途中で読むのをやめてしまいたくなりますが、それでも読み進めていってしまいました。最後はようやくいつもの池井戸流のエンディングかな。
決してエンターテインメント的な面白い話ではありません。池井戸さんはきっと一度は、思いっきりグロテクスな描写もしてみたかったんじゃないかな。
史郎に自分ではどうしようもない試練が襲いかかってきて、それに史郎が懸命に立ち向かっていく。その様子を息子の琢磨が自分の目で見て、それまで全く知らなかったオヤジの真の姿を見て、その立派さに感動する。オヤジの息子であることに感謝し、自分が生きていくことに自身を取り戻す。そういったことが停留に流れているように感じました。
(2020.02.03)

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