バベル九朔(万城目学)

花

感想

湖にパワーをもらってバベルの塔を建てていくというネタは如何にも万城目ワールドの真骨頂が発揮されていると思う。
著者の自伝的かどうかという観点では、なかなか芽が出なくて苦しむ主人公の様子が著者自身の経験が映し出されているように思える。
主人公が他の登場人物に振り回されて右往左往し、結局最後までハッピーエンドとは行かなかったのかな?ちょっと不思議な作品でした(2021/05/05)
以下、本の帯のコピーを引用します。

万城目ワールド10周年
最強の奇書誕生!
俺を追ってくるのは、夢か?女か?
作家志望の雑居ビル管理人が巻き込まれた世界の一大事とは……。
著者初の自伝的?青春エンタメ!
作家志望の「夢」を抱き、雑居ビル「バベル九朔」の管理人を務めている俺の前に、ある日、全身黒ずくめの「カラス女」が現れ問うてきた……「扉は、どこ?バベルは壊れかけている」。巨大ネズミの徘徊、空き巣事件発生、店子の家賃滞納、小説新人賞への挑戦……心が休まる暇もない俺がうっかり触れた一枚の絵。その瞬間、俺はなぜか湖にいた。そこで出会った少女から、「鍵」を受け取った俺の前に……雲をも貫く、巨大な塔が現れた。

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