偉大なる、しゅららぼん(万城目学)


感想

主人公日出涼介は琵琶湖から特殊な力を授かった日出家の一員。特殊な能力を開花させるために本家に来て、高校生活を送る中で出会う人達とのエピソードが繰り広げられる。特殊な能力とは人を自在に操れる能力。日出家のライバル棗(棗)家の一族は、時間を止められる超能力を持つ。それぞれ奇想天外だが、琵琶湖に授けられて琵琶湖周辺でだけ能力が発揮できるというところが、なさそうでひょっとしてありそうな、そんなところがまず万城目学特有のいわゆる万城目ワールドといったところです。
涼介はいろいろと周りに振り回されるばかりでストーリーの殆どが過ぎていきます。いったいどのような結末になるのかと思いきや、いきなり第3者の超能力者として高校の校長が現れて、主だった登場人物が次々と時を止められてしまい、波乱万丈の世界に突入していき、その後は一気呵成にエンディングまで突っ走ります。エピローグでいろいろ種明かし?されるのはいつものことか。内容に触れるのは止めておきます。
映画化されていますが、そもそもはじめから映画化を想定したような作品で、ビジュアル映えする箇所が随所に盛り込まれています。映画を見たくなります(2020/12/17)以下は、紹介文の引用です。

高校入学を機に、琵琶湖畔の街・石走にある日出本家にやって来た日出涼介。本家の跡継ぎとしてお城の本丸御殿に住まう淡十郎の”ナチュラルボーン殿様”な言動に振り回される日々が始まった。実は、日出家は琵琶湖から特殊な力を授かった一族。日出家のライバルで、同様に特殊な「力」をもつ棗毛の長男・棗広海と、涼介、淡十郎が同じクラスになった時、力で力を洗う戦いの幕が上がる……!

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