ケトン体が人類を救う(宗田哲男)


サブタイトル:糖質制限でなぜ健康になるのか

感想

この本の目的は糖尿病で苦しんでいる妊婦さんとそのお腹の中の子を救うために書かれました。もう一つの目的は糖尿病や肥満で苦しんでいる人、また、そのために糖質制限を行おうと思っている人に新しい事実を伝えることです。著者の宗田哲男さんは糖質制限で何人もの妊婦さんを無事に出産させているお医者さんです。事実に基づいた内容が盛りだくさんです。読んでみるとその目的は達成されていると思いました。
実はわたしは”ケトン体”という言葉は全く知りませんでした。”糖質制限”に興味があって、江部康二さんの”人類最強の「糖質制限」論”を手にしたときにそのサブタイトルが”ケトン体を味方にして痩せる、健康になる”とあったので初めてこの言葉を知りました。”ケトン体”ってなんだろう?それで本書と合わせて購入しました。
幸いにしてわたしには糖尿病の気配だけはありません。でも肥満が気になります。江部さんの本は後回しにして本書を先に読みました。
本書を読んでみて、妊婦さんはこんなに大変な思いをして子どもを生んでいるのかということにただただ驚きました。
ブドウ糖信仰、インシュリン一辺倒の医療の中で、いかに健康な母体と胎児を育てていくことの難しさ。古い知識のままで現代医療が行われている恐ろしさ、それらがダイレクトに伝わってきます。
医者の言うことをむやみに信じてはいけない、そういうことなんですね。
話題はそれますが、かと言って情報過多の今の世の中、正しい情報を選り分けていくのは至難の業だと思います。
ましてや、自分に合った情報を組み合わせていくのはとても大変です。知らないと何も進みません。よく知って自分で考えることが大事だと思います。(2021/03/03)
以下は本の帯の紹介文の引用です。

これまでの治療は間違っている!!
世界的発見!
糖尿用、肥満だけでなく、がん、アルツハイマー病にも有効
ブドウ糖信仰から目を覚ませ!
「ケトン生活」の安全性を実証した待望の書

以下は表紙裏に記載の紹介文です。長いですがそのまま引用します。

胎児、赤ちゃんは糖質制限していた!……著者は、糖尿病の妊婦を、糖質制限による管理で無事に出産させている医師である。これまでに新生児や胎児の臍帯血や絨毛のケトン体(体内の脂肪の分解によって生まれる物質)の濃度を多数測定、基準値の20~30倍にもなることを世界で初めて明らかにした。これは、赤ちゃんがブドウ糖ではなくケトン体をエネルギー源としていることを意味し、さらにヒトが本来、ブドウ糖ではなくケトン体代謝によるエネルギーシステムを基本としていた食物史を暗示させる。今も危険とされる高ケトン状態だが、ケトン食は今では糖尿病や肥満だけでなく、アルツハイマー病やがんなど、多くの疾患に有効として研究が進んでいる。本書では自身の膿尿病や妊婦の管理への有効性の実証に始まり、学会からの激しい非難、それに対する反証を展開、豊富な実例も交えながら栄養学の新しい常識を打ち立て、医学の新たな地平へと読者を案内する。

ネットショップへのリンク