人の命は腸が9割(藤田紘一郎)


サブタイトル:大切な腸を病気から守る30の方法

感想

本書を読むと腸の大切さや腸内細菌の働きについてよく理解できます。腸は一番最初に発生した臓器であり、他の臓器と密接に関連して体内環境を健全に保つ仕事を絶えず行っています。
たくさんの種類の数多くいる腸内細菌がバランスよく存在することで健康が保たれていること、そのバランスが崩れることで病気になります。現代人の毎日の生活が、どれだけ腸を痛めつけることに満ち満ちているかがよくわかるようになります。特に感染症に対する考え方は昨今の新コロナ感染症対策に当てはまります。感染症予防にはきれいにしすぎないで免疫力を高める生活の心がけることなども大切です。

腸を健康にするための方法がいくつも書いてあります。
私がその中ですぐに取り入れたのが、毎日キャベツを食べることです。安上がりで実行できます。
なかなか取り入れられそうにないのが、白米を食べないことです。

これからなるべく取り入れていきたいのは、腸を活性酸素から守るために、抗酸化力の強い食物「フィトケミカル」を摂ることです。以下に本文中のフィトケミカル7色の一例を引用しておきます。
【赤(リコピン・カプサイシン)】トマト、スイカ、唐辛子
【橙(プロビタミンA・ゼアキサンチン)】カボチャ、ニンジン、ミカン
【黄(フラボノイド・ルテイン)】玉ネギ、柑橘類
【緑(クロロフィル)】ホウレン草、モロヘイヤ、ブロッコリー
【紫(アントシアニン)】ブルービリー、ナス、赤ジソ
【黒(クロロゲン酸・カテキン)】緑茶、ワイン・ゴボウ
【白(イソチオシアネート・硫化アリル)】にんにく、ネギ類、キャベツ、大根
馴染みのあるもの・ないものがあります。
トマトはほぼ毎日食べてます。カボチャはこの頃好きになりました。ミカンもなるべく食べてます。玉ネギは好きです。ホウレン草をもっと食べなくては。ブロッコリーも好きではないけど食べるようにします。ナスは好きだけどもっと食べたほうがよいですね。緑茶を飲むようにしないといけません。ゴボウはあまり好きではありませんが出されたら食べるようにしよう。キャベツはこれからも積極的に食べ続けます。

運動についても触れてあります。
50歳以上の人は、「ほどほどの運動」をめざす。息をゼイゼイと切らし、翌日に疲れを残すような運動は、活性酸素を大量発生させるため、よくない。
「ほどほどの運動」とは、安静時より心拍数が1.5倍増える程度の運動で、一番のおすすめは、20分から30分程度のウォーキングがよい。インターバル速歩もおすすめ。激しい運動を長く続けて行うと活性酸素の発生量を増やしますが、「ゆっくり歩く」「速く歩く」を短い時間で交互に繰り返せば、活性酸素を増やすことなしに心拍機能を高められます。筋力もつき、脂肪の燃焼率も上がって肉体年齢の若返りにも効果を発揮する。といいことづくめ。
わたしは、この頃のウォーキングのやり方が1時間程度一生懸命歩き、頑張りすぎに傾きつつありました。もう一度歩き方を見直したほうが良いかもしれません。

これまで挙げただけでも有益な情報が満載でした。
最後の”おわりに”にとても印象に残る言葉がありましたので、書き残しておきます。

私は、自分の意志でその都度「善」か「悪」かを選ぶ、日和見菌のような生き方が好きです。完璧を目指してストレスをため込むよりも、自分が「日和見」であることを自覚し、これをよしとして生きるほうが楽しいし、余計なストレスを感じることもなくなります。ただし、それは「善」も「悪」もない無責任な言動を取ることではありません。他人の意見に合わせて「善」か「悪」かを考えるようなストレスのたまることをするのではなく、自分の中にある「善」か「悪」かに正直にしたがうという生き方です。「善」も「悪」も自分の中にあるものであり、その思いに正直に、今、あるがままに自分を生きることこそ、日和見に生きる人生の楽しさでしょう。

口幅ったいかもしれませんが、私がこの頃なんとなく感じていたこと、”自分に責任を持って生きるとか自信を持って生きたい”という思いとどう生きるかについて感じていたことを藤田さんに文章で表現していただいた思いです。これからは楽しく悔いのない生き方をしていきたいものです(2021/02/07)以下は、本の表紙の紹介文を引用しておきます。

がん、動脈硬化、糖尿病、アレルギー性疾患、クローン病など自己免疫疾患、うつ病……
”腸の声”を聞いて、あらゆる病気を遠ざける!
2万種類、1000兆個の腸内細菌が命のカギを握っています!
藤田先生が実践する
「腸から健康になる方法」
●食前キャベツ ●食物繊維を積極的に摂る ●ネバネバ食品をたくさん食べる ●週に2、3回ステーキを食べる ●白米、パン、糖類は食べない ●食品添加物は極力摂らない ●天然の生水を一日中チビチビ飲む ●「ながら食べ」をしない ●落ちたものを食べる ●入浴はのんびり深呼吸しながら ●ボディーソープ、シャンプーは使わない ●携帯電話、パソコンを使いすぎない ●ほどほどに体を動かす ●丹田呼吸法 ●むやみに薬を飲まない ●下痢や嘔吐を恐れない ●下痢止め、下剤、抗生物質は極力飲まない ●大笑いする ●腸で考えるクセをつける ●ストレスになることを避ける ●日和見になる、など

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