憎悪のパレード 池袋ウェストゲートパークXI(石田衣良)



憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI (文春文庫)

感想

このシリーズは読みやすくていいですね。最初に物語の背景などの説明があって物語に入り込みやすい。物語は会話がベースになっているのも読みやすい。マコトの独り言がところどころに入ってくるのが石田流なのかな。最後の締めくくりではホロリとさせられたりします。
脱法ドラッグ、ギャンブル依存症、ノマド、そしてヘイトスピーチ、どれもわかりやすく問題が掘り起こされていて、これを読むとためになります。
ヘイトスピーチの話題が特に興味深い。こんなにもあからさまに人を罵るのが見逃されているという現実に驚きます。こんなにもひとのことを悪く思えたり言えるなんて悲しくなります。
悪いのは世の中のせい、自分が悪いんじゃない。そう思って行動する集団。
他人事ではないかな。自分に振り返ってみると、このごろは「世の中が悪い」「政治が悪い」とことあるごとにブツブツ行っていることに気付かされます。良くないですね。
さて、この本では「じゃどうしたらよいか?」への回答はありません。
ところが、たまたま次に読み出した「7つの習慣」という本で回答が見つかりそうです。
まだ「第1の習慣、主体的になる」を読んだだけですが、自分がどう考えどう行動すればよいかが愚弟的な例で書かれてます。
感想が脱線しました。石田さんのIWGPシリーズは社会で話題になっているいろいろな問題をわかりやすく取り上げてくれるので、読んでためになる教養書ですね。次回作が楽しみです。(2018.11.28)
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