良い加減に生きる(きたやまおさむ 前田重治)

良い加減に生きるのタイトル画像

サブタイトル:歌いながら考える深層心理

『感想』

”いい加減に生きる”のが人生を生きやすくしてくれるのだと教えてくれます。北山修氏はものごとがあるところまで来たら”まあいいか”として過ごしてきたと自分を振り返ります。目に不都合があったからそうせざるをえなかったとも振り返ります。突き詰めすぎないということ、加藤和彦氏の自死を精神科医として止められなかったという深い後悔、懺悔?を通して語られると身につまされます。
創造の秘訣。いろいろなことに興味を持ちながら、自分の身近な人をどうしたら楽しませられるかを求めてきたこと、それが第三者にも認められる創造に繋がったと明かします。万人向けを狙わないというのには納得させられました。
本書には北山氏作詞の歌の数々からいくつかを取り上げて解説してます。
”あの素晴しい愛をもう一度”、”戦争を知らない子供たち”、”風”、みないい歌ばかりです。どうしたらそういう歌ができるのか?その具体的なところまではわかりませんが、氏の生き様を本書から知ると、やはり独特の感性があったのだと感じられました。
”フォーク・クルセダーズ”が今存在したら、一体どんな歌を歌ってくれるのでしょうか。今の時代、フォークソングのリバイバルはありえないのか?ふと思います。(2022/02/13)

以下、本のカバーの説明文から引用します。

名曲が語る、日本人の生き方
『あの素晴しい愛をもう一度』
『戦争を知らない子供たち』
『風』『コブのない駱駝』……
いい加減に生きられないあなたへ。
二人の精神科医が贈る、遊びと創造に満ちた交流の旅

一度だけの人生を
自分らしく創ってゆくためにーーー
人生物語を紡ぎ出すための
精神分析というガイド

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