『感想』
ゲームオタクが特技であとは普通の主人公御手洗(みたらい)と、ルックス最高で才能もある笠原の二人が軸になって絡み合う物語。
コンプレックスの塊の御手洗が道端で春夫を拾ったことから人生が変わっていく。この春夫が「夢をかなえるゾウ」で出てくるガネーシャの役割かな。巻末にまとめられているいろいろな名言を吐きます。山奥で修業を重ねてきたというのが、なんとなく納得させられる。
ストーリーでは後半が新歓コンパ中心に進みます。私にとってはもう40年以上前のことで過ぎ去った日々を思い出させてくれますが、もてない男たちが壁の花になって群れているところなど、今も昔とあまり変わらないようですね。むしろテレビゲームで育った子どもたちの世代の今のほうが深刻なのかもしれません。
コンパの輪の中に無理やり入って行くところが、本作の盛り上げどころなんでしょうね。もう少しで新たな展開が開けそうなところで、続くになりました。
確かにちょっと中途半端な感じです。
10年前の作品なので、続編が出ているかネットで検索。まだ出てませんでした。
作者のコメントがヒット。「続編については、賛否両論があってなかなか出せません」とのこと。賛否両論ってなんだろう?とは思いながらも、追求はやめておきます。(2021/10/27)
本の表紙の説明文を引用します。
「お金も才能も肩書も容姿も関係なく
僕たちでも手に入れられるものが
一つだけある。それは---」
「夢をかなえるゾウ」著者
水野敬也が贈る、
新感覚エンターテインメント