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はじめに:
毎日の生活をすこしでも暮らしやすくするために、自分で工夫できること(DIY)を見つけて実践します。液晶テレビの音声を聴きやすくする工夫の第2回めとして、外付けのスピーカーをリスナーの後ろ側の上のほうに追加します。
1回目の記事”液晶テレビの下にカバーを付けて音を前に出す”では、テレビの本体下部のスピーカ部分にカバーを付ける対策をご紹介しました。2回目の今回の対策はテレビ本体でなくて外付けスピーカーでの対策です。
リスナーのすぐ近くに小型のスピーカーを置けば聴きやすくなりますが、リスニングの場所がベッドの上なのでまわりに適当な置き場所がありません。なんとかリスナーの後ろ側の上の方にスピーカーの置き場所を確保しテレビからスピーカーまでの信号をつなぎました。スピーカーへの給電や電源オンオフの対策も必要でしたので、節電の工夫をして実施しました。その内容をご紹介します。
アクティブスピーカー設置の装置構成
まず、テレビから離してアクティブスピーカーを設置する場合の基本構成を図で示します。
アクティブスピーからは音声信号を入力するためのケーブルと、電源を供給するためのUSBコネクタがついたケーブルが出ています。音声信号入力ケーブルは、3.5mmステレオミニプラグ付きの延長ケーブルでテレビのイヤホンジャックとつなぎます。電源はAC100Vの電源タップからUSB給電アダプタを介してUSBコネクタをつなぎます。
実際に作り込んだ装置構成
実際にはタイマーを追加し、ヘッドホンもつなげるようにしました。その構成図を下に示します。
ヘッドホンも使うために2分岐コードを音声信号のケーブルの間に挿入しました。
タイマーは、ダイヤルタイマーからボタン式タイマーに変更しました。図の下の部分がダイヤルタイマーの構成で、中の部分がボタン式タイマーの構成を示します。
スピーカー設置作業のようす
スピーカーはUSB給電タイプのアクティブスピーカーを使用します。スピーカーは左用と右用に二つに分かれたステレオタイプです。設置場所は、リスナー後方の壁の上のカーテンレールの上です。狭くて限られたところに並べなければなりません。以下、スピーカーとテレビとの配線作業、給電用の配線、そしてスピーカー設置場所のようすを説明していきます。
スピーカーの配線作業の概要
スピーカーの音声入力と電源の配線をしていきます。
- 音声入力の配線は、アクティブスピーカーからの音声入力プラグとテレビのイヤホン端子(ジャック)の間を延長コードとイヤホン分岐コードを介してつなぎます。
- 電源の配線は、アクティブスピーカーからのUSB電源プラグをUSB変換アダプタに差し込みます。
- ダイヤルタイマーをAC100Vの電源タップにセットし、ダイヤル式タイマーの”時間が来たら電源オフ”側のコネクタ”にUSB変換アダプタをセットします。これで、タイマーにセットした時間だけ通電されるので、切り忘れ防止の節電対策になります。
ケーブル配線の様子
アクティブスピーカーは、四角の箱(ボリュームコントローラー)に増幅器が入っており、音量調節がダイヤル式の音量ボリュームでできます。ボリュームコントローラーから2つのスピーカーにそれぞれスピーカーコードがつながっています。
エレコム スピーカーUSB給電 コンパクトMS-P08UBK購入先へのリンクを張っておきます。
ボリュームコントローラーからは、さらに2種類のコードが伸びています。先端に3.5mmステレオミニプラグが付いているのが音声信号ケーブルです。USBプラグが付いているのが電源供給用のコードです。これらのコードをつないでいきます。
音声信号コードの接続
テレビ側面のイヤホン端子側からつないでいきます。イヤホン端子へ3.5mmステレオミニプラグの延長ケーブル5mを差し込みます。緑で囲んだ白いプラグです。
3.5mmステレオミニプラグ延長コード購入先のリンクを載せておきます。
5メートルの延長コードをリスニング場所の背後の接続ポイントまで這わせます。コードの反対側がジャック(コネクタ)になっていて、ここに3.5mmステレオプラグが差し込めます。このジャックにイヤホン分岐ケーブルのプラグを差し込みます。延長コードはプラグ(オス)とジャック(メス)が両端につきます。両端がプラグ(オス)のコードだとつなげません。気をつけましょう。
3.5mmステレオミニプラグ分岐ケーブル購入先のリンクを載せておきます。
なぜここに分岐ケーブルを使ったか?理由は二股の分岐にして片方にヘッドホンをつなげるようにしてヘッドホンでテレビの音声が聞けるようにするためです。これまではヘッドホンでテレビの音を聞くようにしていたために、今回も使えるようにしています。
もう片方のジャックにはこれから背後に設置するアクティブスピーカーをつなぎます。ジャックにスピーカーからの音声信号コードのプラグを差し込みます。これでテレビとスピーカーの音声信号接続ができました。ケーブルをまとめたあとで写真を撮ったのでとてもわかりにくいですが、下の写真で緑で囲った部分がそれぞれの接続部分です。
下の写真の緑で囲んだ部分は、スピーカーの音量調節ボリュームです。
電源供給用ケーブルの接続
このアクティブスピーカーはUSBプラグから電源供給されます。AC100Vの電源タップからUSB用の直流電圧に変換するためのUSB変換アダプター(AC充電器)を使います。スマホの充電用としてよく売られている製品です。
エレコム AC充電器購入先へのリンクを貼っておきます。
節電のために工夫した点をこれから説明します。
使いたいときだけ電源供給するためにダイヤルタイマーをはさみました。
パナソニックダイヤルタイマー(3時間形)購入先へのリンクを貼っておきます。
テーブルタップにダイヤルタイマーとUSB変換アダプターとUSBプラグを取り付けた様子です。
今回背後に設置したスピーカーはアクティブタイプで外部電源が必要です。節電のためには、テレビを見ている時だけスピーカーに電源を供給できればよいです。テレビのリモコンの電源オンオフボタンと連動させられれば最高ですが実現は極めて困難です。思案した結果、タイマーをつけることにしました。セットした時間だけスピーカーが使え、時間が過ぎると電源が切れる仕組みです。ダイヤルをセットしないとテレビは聴けないので、セットのし忘れはありません。テレビを見終わってテレビの電源を切ったあと、タイマーにセットした時間が経過すれば、スピーカーへの電源も切れます。切り忘れ防止と節電です。
なお、電源タップは固定して使ってはいけないそうなのですが、リスニング場所の周りには電源タップをぶらぶらさせておく場所がありません。壁の窓枠仁板切れを取り付け、そこに電源タップをマジックテープと結束バンドで仮止めすることで解決です。ダイヤルタイマーの操作もしやすくなりました。このあたりの作業は苦心しました。
ボタン式タイマーに交換
ダイヤル式タイマーをしばらく使ってましたが、タイマーが動作するジージーという機械音が耳障りになりました。ネットで調べるとボタン式タイマーが見つかったので、これを購入して、取り替えました。以降静かな環境が保たれてます。タイマー上部でケーブルがごちゃごちゃしていたのも木の板でカバーして見た目すっきりさせました。
ボタン式タイマーを拡大した画像です。押しボタンスイッチの表示にある時間だけ通電します。ワンプッシュで簡単に操作できます。機械音など全くせず静かです。
オーム電機ボタン式デジタルタイマーへのリンクを貼っておきます。
スピーカーの設置
スピーカーの設置も苦心したところです。ベッドのすぐ後方に窓があってカーテンレールがあり、カーテンレールを固定するために木の板が取り付けたアリます。背後に置き場所がないので、背後の真上、カーテンレールの上の木の板に置きました。
むき出しだとちょっと見栄えが悪いので、額縁で隠すようにしましたが、心配したような音のこもりはありません。
スピーカーの設置向きを変える
上の写真のようにスピーカーが正面を向いていては、下で聴いているリスナーの方には音が降りてきません。これでは意味がありません。スピーカーを下向きにしたいところですが、カーテンレールの上には木の板が敷いてあります。
そこで対策。
右側のスピーカーは下向きにしてスピーカーの振動面がカーテンレールの右側にはみ出させて両面テープで固定します。
左側のスピーカー用には、木の板にスピーカーの振動板の大きさの丸い穴をくり抜きます。左側のスピーカーを下向きにして両面テープで固定します。下の写真はカーテンレールの下から見上げたようすです。
無理やりカーテンのカバーを持ち上げて斜め下からのようすを見てます。
これで左右のスピーカーともに下向きにして音を出させるのに成功しました。
設置した感想
以下は、思いつくままに感想を書きます。
音はよく聴こえます
液晶テレビの音声を聴きやすくするために、テレビのイヤホン端子からコードを伸ばして自分がいる場所の近くに小型スピーカーを置いてみた結果、よく聴こえるようになりました。
テレビの設定で、本体のスピーカーの音をオン・オフできますが、本体の音をオフにしてリアスピーカーだけで音はよく聴こえます。本体の音も音にすれば音に包まれる感じです。リアスピーカーだけで十分なので、今はリアスピーカーのみの設定で使用中。
設置場所の悩み
今回の設置場所はベッドサイドです。スピーカーを固定しておく場所に困りました。結果、後方の頭上にしか置き場所がなくて、現状となってます。将来、音がうっとおしいなどとなったら再検討です。
接続の苦労
テレビとリスニングポイントの直線距離は2m程度。それなのに、テレビの後ろからカーペットの下を通して、ベッドの周りを迂回して、スピーカーのケーブルとつなぐ。信号ケーブルの引き回しは5mでギリギリでした。下の写真はベッドの脇をケーブルが這っています。
電源の取り方も、ダイヤルタイマーをどのように取り付けるかも最初は悩みました。臨機応変に対処です。消費電力なんて気にしないよということであればダイヤルタイマーは必要ないので省略すれば、設置はもっと簡単になります。
なぜこんな面倒なことをしたのか
今回の記事を読んで、なぜこんな面倒なことをしたのかとお思いの方がいらっしゃるでしょう。背景をもう少し説明させてください。
もっと簡単にできる他の方法の有無について
テレビの音を聞きやすくする手段として、手元スピーカーがあります。記事、ミニコンポの音を疑似サラウンドにするの冒頭でも紹介しましたが、実はメインの液晶テレビでは私もすでに使っていて重宝してます。
専用のTVスピーカーを手元に置いてテレビを聴く
専用のTVスピーカをダイニングテーブルに置いて、テレビのイヤホンジャックと延長コードでつないでます。
朝食を食べながらNHKの朝の連続ドラマを視るので必ずスイッチ・オンです。手を伸ばせばボリュームの操作も簡単にできて、とても重宝してます。
乾電池式なので、リチウムイオンの充電式電池を受電して使い続けてます。ACアダプターも捜せばありそうですが、なぜか電池利用を続けてます。リチウムイオン電池を2セット分購入して、電池がなくなったすぐにもう一組と交代して、消耗した方を再充電です。充電時間が半日以上かかるので、2セットを準備するのは必要な対応です。
最近は電気店でもこの種類の製品をいくつか見かけます。需要がありますね。その中でも、この製品はかなり安い部類じゃないかな。それなのに品質は全く問題ありません。
TVスピーカーでは解決しずらい
ところが今回の液晶テレビへの導入には課題がありました。
使用している手元スピーカーの場合は乾電池で動作します。電源を消し忘れることが度々でした。さらに今回の場合は置き場所の制約があります。ベッドの上に置くわけにはいきません。それで壁付けにでもしようかと考えて、さらに小型のスピーカーをヨドバシカメラに行って探した結果、ご紹介したエレコム製の小型スピーカーにたどり着きました。
なので、今回の試行錯誤は、まず、このエレコム製の小型スピーカーをどうやって使いこなすかが大きな課題となったわけです。USB電源をどうやって供給するか?電源の消し忘れをどうしたら防げるか?これらが具体的な課題として取り組み。ダイヤルタイマーとなりました。カーテンレールの上に取り付けたのはそれ以外に適当な場所がなかったからです。背景説明は以上です。
液晶テレビの音はもっと良くならないのかな
そもそもの原因、液晶テレビの下向きのスピーカーは改善してほしいですね。前回の記事、液晶テレビのスピーカーをカバーすれば聴きやすいで、ダンボールでスピーカーの音の出口を囲んで前の方にだけ音が出ていく工夫をしてみました。それなりに改善効果はありましたが不十分でした。それで今回の追加の工夫になったわけです。この対策には満足してますが、テレビ本体でもっと音が聴きやすくしていってほしい。サウンドバーとかはありますが、小型テレビにはもったいない。
関連記事
今回の記事は、テレビの音量を大きくすると部屋の外に音が漏れてしまう問題への対策でした。音量を大きくしなくてもよく聴こえるようにするために、自分の周りで近くに置ける場所を自分の背後に見つけました。そこに小型のスピーカーを追加して音を聞きやすくする工夫の紹介でした。
壁にマジックテープで貼り付けたスピーカーが、その後何度も落下してしまうので、貼り付け方を工夫しながら、最適な設置場所を探っています。
最初の工夫の記事です。
2度目の工夫の記事です。
さて、次に紹介するのは、40インチの液晶テレビの音を聴きやすくする工夫です。離れたところで聴く場合は専用のTVスピーカーを使っているのは本文で紹介しました。さらにテレビに比較的近いところから聴く場合に、より音声を鮮明に聴くための工夫で、テレビの前に小型のアクティブスピーカーを追加する工夫です。特に英語の番組などで音声を明瞭に聴き取りたいときに活躍しています。
今回紹介したアクティブスピーカーを追加する工夫は、オーディオシステムでも利用できます。ステレオで音樂を楽しむ場合でも、前に置いてある二つのスピーカーだけでは音の広がりが物足りなくて満足できない場合があります。そういうときに自分の近くにスピーカーを追加すると小型のものでも効果があります。次に紹介する記事は”リアスピーカーを追加して部屋を音で満たす”です。