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TopGunのTakeMyBreathAwayをリピート練習

TakeMyBreathAwayタイトル画像

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はじめに:

英語の歌を自分で口ずさめようになるのが英語上達への道の一つです。映画「Top Gun」で流れる”Take My Breath Away(邦題:愛は吐息のように)”は聴けば聴くほど好きになります。英語の歌詞がようやく暗証できるようになり、その後は歌詞の意味の理解も深めました。かなり徹底的にやった練習法をご紹介します。

歌詞がリスニングのテキストに適しているわけ

英文のリスニング練習を続けていると、自分が聴き取れないところだけを集中的に練習したいという思いが強くなってきます。私はその一人です。

ここしばらくはストーリー英語を練習の教材にしてきてました。しかし、物語のような長いテキストだと、聴き取れない部分だけを切り出す作業が大変です。教材ができたことで満足して、肝心のリスニング練習がおろそかになってしまうというのが実態でした。

実際に練習をいろいろやってみて気づいたことがあります。英語の文章には長いもの、短いものがありますが、どちらであっても、自分が聴き取れるところとそうでないところが混ざっているものです。それならば短くても聴き取れないところが入っているものを選べばよいことになります。歌詞は適当な長さの教材になります。

もう一度リスニング教材に歌を選ぶ

前置きが長くなりました。英語の歌をリスニング練習の教材にしていた頃の初心に戻ってみます。初心の頃といえば例えば、”カーペンターズを聴きながら英語を楽しんで勉強しましょう”、もっとさかのぼると”Fly Me To The Moonを聴いて英語のリスニング”など懐かしい。当時との違いは歌を自分で見つけてきて、自分が使いやすい教材に加工できるようになっていることです。

Take My Breath Away を選択

最新作”Top Gun:Maverick”が公開中で、そのうち観てみたい。そんなこともありCDが手元にある”Top Gun”を今回の教材に選びます。懐かしい。

TOPGUN 歌詞カード

あとは日英の歌詞が必要。ネットで検索し”Take My Breath Away”がヒット。”Danger Zone”もありましたが、Take My…のほうがスローな調子でリスニング練習の教材に良さそう。

Berlin – Take My Breath Away (Official Video – Top Gun)

Take My Breath Away を練習する

最初のゴールは何も見ないで歌詞が暗証できるようになることです。作詞者はトム・ホイットロック氏(Tom Whitlock)1954年生まれ、私と同い年^^;

何も見ないで聴く

スローな曲なのに悲しいくらいに聴き取れません。”文字が頭に浮かんでいないと聴き取れない”、本当のリスニング力がついてないと実感。

英語の歌詞を見ながらCDを聴く

英語の歌詞をコピーして手元に持ちます。

英語の歌詞を印刷

テンポがスローで、はっきりと発音されています。歌詞の中にはつぎのようないくつかのフレーズが見られます。
“shame”,”anticipating”,”hesitating”,”fate”,”hide”,
“hourglass”,”slip away”,”unafraid”,”haunted”,”notion”,”flame”などです。
”恥”,”満足”,”ためらう”,”運命”,”隠れる”,そして最後の”炎”と、それぞれ基本のイメージがわかれば和訳を見てすんなりと歌詞が理解できます。
目新しいものでは、”slip away”が立ち去るや、”hourglass”が砂時計のことは初めて知りました。”haunted”,”notion”は意味不明でした。

これらのフレーズを最初に押さえます。英語の歌詞を見ながらの聴き取りができるようにするための下準備です。

区切って練習

歌詞を2行ずつに区切って読みます。一息で読み上げるのに適当な長さです。
英語特有のテンポや間とか抑揚、強弱についていくのはなかなかできませんが、一語一語しっかり発音されているのがよくわかってきました。

下の写真は、audacityというフリーのツールを使って作業しているものです。私が趣味でやっている部分でもあるのと、これがなくても別に構わないので、今回はこの部分の内容の紹介は省略させていただきます。

Audacityの音声波形画面

歌詩の構成を理解する

おおきく4つの塊があります。1,2,4がほぼ同じで、3がおおきく違います。
1.2.4の塊は、
“Watching”で始まり、Take my breath awayで終わります。それぞれ2行の歌詞(セクション)が5つの集まりです。塊が進むごとに、各セクションの歌詞が変わっていきます。
最初の塊を書き出すと以下のようになります。わかりやすいようにabcの記号を振りましたが、もちろん原曲には付いてません。

Take My breath away (lyrist: Tom Whitlock)
a. Watching every motion
In my foolish lover’s game
b. On this endless ocean
Finally lovers know no shame
c. Turning and returning
To some secret place inside
d. Watching in slow motion
As you turn around and say
e. Take my breath away
Take my breath away

bの歌詞がそれぞれの塊でおおきく変わり、それ以外はちょっと変わったり微妙に変わります。

3つ目の塊は、”Through the hourglass”で始まり、Taka my breath awayで終わるのは他と同じですが、それ以外は全く別の内容。

こういう構成を理解しておくのも歌を覚えるのには必要ですね。

歌詞の意味を理解する

ネットで検索します。主だったもので3,4記事あります。
印象的なのは、直訳に近いものと意訳とがあって、どれ一つ同じものがないこと。

Take My Breath Away歌詞と日本語訳の印刷

全く異なる日本語訳のものも印刷してみます。全く異なります。

Take My Breath Away歌詞と異なる日本語訳の印刷

“haunted by notion”は「概念に囚われた」という直訳と、「諦めきれない」という意訳がありました。これは難しいフレーズです。
日本の歌にも抽象的なものがありますよね。この歌もイメージ的なものが描かれているのかな。
意味を頭に入れながら英語を覚えていく作業になりますが、イメージしづらいところもあり難しかいところがあります。そういうのは自分なりにイメージを膨らませて思い出しやすいようにするしかありません。

繰り返し練習

2、3日は一日のかなりの時間をしつこく練習しました。似ているフレーズが繰り返されるので、なかなか大変。ほぼできるようになってからは、朝起きたときに暗証、夜寝る前に暗証して記憶を定着させます。

暗証できるようになってから

詰まって思い出しながら一応全曲分の歌詞が暗証できるようになりました。ほぼ1週間かかりました。年をとるに連れて前から乏しい記憶力がますます当てになりません。しばらく時間を置くと、また一部が思い出せなくなります。メロディーすら一瞬忘れてしまったり。ま、その時は歌詞を見れば良い。とにかくしつこくやるんです。

ここからが本当のリスニング練習

この後が肝心。今回の練習をしてみて、英語を学ぶ道には2つの選択肢があるように思えてきました。その気付きについて書いて、今回の記事を締めくくろうと思います。
・一つがカラオケのスターへの道。
・もう一つがリスニング一段階アップへの道。

カラオケスターへの道

CDの実際のメロディーに合わせて一緒に歌えるように頑張ります。
ひたすら英語特有の癖を真似て、ついていけるように練習しますが、ペースを合わせるために、どんどん自己流のカタカナ英語に変わっていく気がします。リスニング練習では、無理にスピードを合わせるのは良策ではないのかも。次第に自己流の”Take My Breath Away”に仕上がっていくことでしょう。

リスニング一段階アップへの道

これまでは、英語の歌を暗証できるまで練習を繰り返しても、しばらくすると原曲の歌詞が聴き取れなくなっていることが数多くありました。というか、ほとんどがそうですね。時間を置いて完璧に聴き取れるということはまったくありません。これが不思議でした。

今回思いついたんですがこういうことではないのかな。

自分の頭の中のイメージが完全には正しいもの?に置き換えられていない。聴き取れているつもりのフレーズでも自分流のカタカナ英語で覚えてしまっている。そういう部分が最後までしつこく残ってしまっているような気がします。

ですから、リスニング練習とは自分の思い込み部分を一つずつ潰して正しい発音に直していく作業ということなのでしょう。再度自覚です。

改めてオリジナルの歌を始めから終わりまで流してじっくりと聴きます。最初の頃とはずいぶんと聴こえ方が違います。曲を追いかけることから開放されて、英語そのものを聴きとる余裕ができたということだと思います。リスニングに集中できている気がしてきます。

カラオケスターへの夢はどこかに一旦置いておきます。自分のリスニングレベルの一段階アップを目指して練習を積みたいと思います。

リスニングのポイント

心を澄まして歌を聴き返してみて、”Take my breath away”は練習しがいのあるところがたくさんあることに改めて気づきます。最後にそのポイントを順番に列挙して、本当にこの記事を終わります。わたしの個人的な感じで書いてあることをお断りしておきます。

1つ目の塊

最初のセクション

始めから練習しどころ満載です。
“Watching every motion” ここは易しいけど、ingの発音がわたしは完璧にできてない気がしてます。
“In my foolish lover’s –” 早くて聴こえづらい。In my foolish lまで続けていくのが練習しどころ。

2つ目のセクション

“On this endless —” ここも続けられるように練習。
”Finally lovers —” 歌手はlly lov 続けてはっきり発音してますね。Lの発音、Loveの発音は意外と難しい。

3つ目のセクション

このセクションは全体に易しめですが、はっきりと正確に発音練習するところかな。
“Turning and returning” turnがちゃんと発音できてるかな?
“To some secret place —” tとp子音の連続だけど、pがはっきり発音されてます。

4つ目のセクション

ここはちょっと一息つけるところ。
“Watching in slow motion” は3つの塊で唯一共通のフレーズです。
“As you turn around —” turn around がトゥーナラウンド?

5つ目のセクション

“Take my breath away” いわゆるサビ。何度も何度も繰り返し出てきます。

2つ目の塊

最初のセクション

“Watching I keep waiting” はkeep waiting を丁寧に発音したい。
”Still anticipating love” ここも丁寧に発音。

2つ目のセクション

“Never hesitating” “ing”がよく出てくる歌です。
”To become the fated ones” 発音は難しくないけど、メロディーに合わせると”フェーイティードゥ”と歌う。

3つ目のセクション

1つ目の塊とは最後が”inside”から”to hide”に変わります。
この部分は音楽と重なり弱めに発音されていることもあり聴き取りにくい。
“hide”を”find”と聴き取っているネットの翻訳作者さんもいらっしゃいました。
オリジナルの歌詞カードを確認しましたが、間違いなく”to hide”でした。

4つ目のセクション

ここは、”turn around”が”turn to me”に変わります。

5つ目のセクション

最初の1行が”My love”に変わります。

3つ目の塊

ここがおおきく変わります。語数が多く詰めて歌うので、練習のしどころ。

最初のセクション

”Through the hourglass I saw you” は一気に歌うところ。覚えるしかありません。
“In time you slipped away” は ”ンタイムュ”ぐらいの感じ。

2つ目のセクション

“When the mirror crashed I called you” は”wh”が私の鬼門。一気に覚えるしかない。
“And turned to hear you say” は発音は難しくありませんが、”turned to “でメロディーと間を合わせてます。

3つ目のセクション

“If only for today” 何度聴いても”If”とは聴こえません。日本人の”イフ”のイメージは間違っている。唇で子音fの形をしながら”オンリー”の発音をするのかな?
“I am unafraid” “afraid”の頭に”un”がくっついている形。”アイ アム アン ァフレイドって感じで実にキレイに発音してます。”アン ァ”がなかなか真似できません。

4つ目のセクション

最初の塊と同じ、”Take my breath away”を2回繰り返し。

4つ目の塊

もう一度最初の塊の形に戻って曲が締めくくられます。

最初のセクション

2つ目のセクション

2行目が”In my foolish –“から”In this foolish –“に変わります。

ここはすべて変わります。
“Haunted by the notion” は意味は難しいけど発音はそうでもない。
“Somewhere there’s a love in flames” は最後の難関。”Somewhere there’s a love”まで一気に歌います。曲ではなにか言葉が挟まっている感じもしてますが…。

3つ目のセクション

最初の塊と同じ。

4つ目のセクション

”As you turn around”, “As you turn to me”が、こんどは”As you turn my way”になります。

5つ目のセクション

“My love” “Take my breath away”を繰り返し、フェーディングして終了です。”breath”
の”th”、さすがに何回もやれば上手になった?

以上です。丁寧にしつこく書いてみました。しつこすぎて嫌いにならないように祈ります。こんなに頑張らなくても気楽にやればいいですよ。お付き合いくださり、ありがとうございました。

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