はじめに:
手漕ぎボートを今年は2回利用しました。手前船頭なので、楽しいこともあれば大変さもあります。その感想です。
手漕ぎボートの楽しみ
手漕ぎボートの利点は隣の釣り人を気にせずに自由に釣りが楽しめることです。魚が釣れそうな場所を自分の判断で探すことができます。
今年のボート釣り釣果
今年は手漕ぎボートを2回利用しました。
1回目は9月に金沢漁港出船でキスが40匹釣れました。そして2回目も11月に金沢漁港出船でキスが7匹釣れました。ちなみに昨年は1回だけ11月に佐島出船でキスが13匹釣れました。
魚は自分で捌き(さばき)ます。捌いたあと、調理するにしても、保存するにしても、数が多いと面倒です。40匹も釣れると釣れ過ぎで捌くのが大変です。まず3枚におろして一夜干しにしました。
その後で小麦粉を付けて冷凍保存です。
一月ぐらいで食べ終わりました。
魚を捌く面倒さは小魚でも同じです。釣れる数は10匹ぐらいがちょうどよいですね。
他の釣り方との違い
キスといえばサーフの投げ釣りが一番先に思い浮かびますが、残念ながら横浜の海辺は埋め立てられて99%が立入禁止です。砂浜に出るには、三浦半島や湘南海岸まで遠出する必要があります。電車釣行は面倒、マイカーはガソリン代高騰で遠出は自粛中。
残りの1%として3箇所の釣り公園がありますが、スペースが限られているので釣り歩くことはできません。キス釣りは歩いてなんぼ、1箇所で粘っても運が良くて2,3匹釣れるかどうか。
乗合船という手があります。船頭さんが魚のいるところまで連れて行ってくれて楽ちんで、私もキス釣りで1,2度行きました。常連さんばかりが釣れて、焦るばかりでちっとも楽しくありませんでした。私の性には合いません。
その点、手漕ぎボートでの釣りは、自由気ままで楽しめます。好きな場所で隣を気にせずに釣りを楽しめます。良いポイントに当たればどれだけでも居続けられます。だめになれば、どこにでも移動できます。手漕ぎボート釣りは楽しいです。
手漕ぎボートで辛いこと
手漕ぎボートは楽しいことばかりではありません。自分でポイントを探さなければ行けないということは、魚のいないところでは全く釣れないということを意味します。
ボートは錨を下ろして一箇所で釣るのが基本なので、良いポイントにボートを止めなければ魚は釣れません。魚がいる場所でも、時合(じあい)が釣果に大きく左右します。潮が全く止まってしまうと魚は全く釣れません。潮が速すぎても同様です。潮が流れ出すひととき、潮の流れがほどほどの時の一瞬に魚は口を使ってくれます。そのときに魚のいる場所にボートを置いておく必要があります。これがなかなか難しい。
潮の流れに任せて流し釣りをしたときだけよく釣れることも多いです。この流し釣りの要領がけっこう難しい。流れが速すぎたり、風が強めに吹くと、ボートがどんどん流されてしまいます。魚がつれたポイントからあっという間に外れてしまうんですね。そのたびに、ボートを漕いでポイントの潮上に戻ります。これを何度も繰り返しますが、アンカーの上げ下げで疲れます。
ポイント探しや流し釣りの作業は、乗合船だったら船頭さんがやってくれますが、手漕ぎボートの場合は自分が船頭さん(手前船頭)兼釣り手です。兼職は忙しい。アレヤコレヤでボート釣りでも魚が釣れるタイミングは限られます。
手漕ぎボートの楽しみを想う
ボートを漕いでいる時間は体力的に疲れます。しかしながら一心に漕いでいる時間はリフレッシュできる時間でもあります。
タイトルに書いた、”釣果は腕次第”という意味は、釣り方の上手下手という意味がありますが、どれだけボートを漕いだか、腕力を使ったかということでもあります。
ほとんどの時間を小田和湾や八景島周辺の広い湾内を漕ぎまわってしまい、自分の思い通りには行かない時間帯も多いです。疲労困憊です。自虐的な楽しみ方かも。
一方で、何をしてもよく魚が釣れる時間があります。いわゆる時合というやつです。これはお魚さんが食欲を出す時間ということであり、3回目の釣りでは釣果が7匹でした。いずれも時合の時や流し釣りの釣果です。
時合になれば、とにかく針に餌さえついていれば、仕掛けを垂らすだけで勝手に魚が食いついてくれます。特に23cmのキスが釣れたときがそうでした。仕掛けを垂らして上下に揺らしているだけで勝手にキスが飛びついてきました。このサイズのキスになると、釣り上げるまでの引き込みの感じを最高に楽しめます。
近年の夏の猛暑、急な温度変化で春や秋の温暖な季節がなくなってきていること、そして近年は、風の収まる日がますます少なくなっている気がします。ボート日和の日が数えるほどになりました。そして私の体力も衰えつつあります。釣りを楽しめる時間は少なくなりつつありますが、思ったとおりに釣れた瞬間の嬉しさは、何度でも味わいたいです。来年も行きたいな。

