『感想』
波乱万丈というか、破天荒というか、むちゃくちゃですね。どうしたらこういう奇妙な人間が生まれたのか?本人に聞いてみたい。百田氏の自伝的小説。本人はどこまでが本当の話なのかはぼかしているけれど、話半分だとしてもすごすぎます。
現在の百田氏の様子はツイッターとyoutubeでしかうかがえませんが、かなり気のむくです。その考え方や行動の原点がこの小説を読んでよく理解できました。若い頃から保たれたものだということがよく理解できました。それとも年取ってまた子供帰りしたのかも。
一心不乱に物事に打ち込む集中力は人並み外れていて、また飽きっぽい。次々に好きなものを見つけてそれに熱中し成功する。やっぱり天才なのかもしれませんね。
百田尚樹の本質を知りたいときはこの本は必読です(2022/10/19)
一.出航編
戦争が終わってちょうど十年目、空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。不良仲間と喧嘩ばかりしていたある日、単車に乗って当てのない旅に出る。しかし信州の山奥の村で暴漢に襲われて遭難、拾われたトラックで東京へ。チンピラに誘われて組事務所を手伝うことになるのだが……。激動の昭和を駆け抜ける、著者初の自伝的ピカレスクロマン。
二.座礁編
高校を卒業して中堅スーパーに就職した又三だが、失恋を機にたった三ヶ月で退職。一念発起して大学受験に見事合格するも直情的な性格が災いし、過激派が集うサークルの先輩・沢子や、世間知らずのお嬢様・純果との恋は迷走。「お前の生き方は、すべて女で決まるのか?」友人の言葉を背に、恋多きトラブルメーカー・又三の流転の人生が加速する。
三.漂流編
麻雀店員、見習いホスト、右翼団体、パチンコ店員、レコード店員……。昭和五十年代の東京を漂流するように仕事を転々とする又三は、ある日憑かれたように北海道根室の地に立つ。北方領土の海に跋扈する密漁船に乗った又三に迫る、ソ連の警備艇。利権を狙う地元ヤクザとのトラブルも勃発し……。野生をむき出しにした又三が北の荒海で暴れまわる!
四.抜錨編
北海道から大坂の実家に戻った又三は、ビリヤード場で知り合った安事恋に落ち、電撃的に結婚。さらに大学時代の友人・柿本に紹介された放送作家の仕事も軌道に乗り始める。とうとう風来坊を卒業し、安住の地を手に入れたかに思えたその時「ある一夜の出来事」が彼を地獄に突き落とす。又三は波乱万丈の人生を無事に「錨を下ろす」ことができるのか。
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