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なぜ中国は日本に憧れ続けているのか(石平)

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『感想』

本書は日本が好きで日本国籍を取得して日本に帰化した石平氏が描く、中国人から見た日本論とでも言うべき書。
”2000年前から中国人は日本に憧れていた”、その証拠をいくつも列挙されます。”なるほど日本とは誇らしい国だったのだ”とわたしは認識を新たにしました。これがわかっただけで本書を読む価値があります。

以下は、本書を読んでみての本書の内容からは多少離れてしまうところもありますが、わたしの感想です。

確かに中国が憧れた日本は素晴らしい、ただしそれは明治以前の日本の姿。戦後の日本の、日本人の現状はいかがなものか。日本という国に誇りを持てず、自信が持てなくてフラフラしていると感じる。
日本人の民度が高いと褒めてあるが、現状はいかがなものか。ゆとり教育に浸かって大きくなった若者たちへの救済はされているのか?反日勢力ばかりが声の大きい現状で日本はこれからどうなっていくのか。

本書の近年の中国の状況の説明を読んで参考になったことがあります。
本書では、10数年に渡って共産党政権への批判の目をそらすために猛烈な反日政策を中国国内で進めた。それが行き過ぎて、反日暴動が頻発してしまいそれが共産党転覆暴動に拡大するのを恐れた政権が、反日政策を軌道修正した。それが最近の中国国内での状況だとのこと。マッチポンプ、火を点けたものが火を消しに廻る状態。
この部分を読んで気づきがありました。それが何かというと、日本での反日勢力一掃に役立つのではないかと感じたからです。

私が現状の日本で何が一番問題かと考えるに、「事なかれ主義」が蔓延していることがそのおおきな原因ではあるまいか。
政府の政策は、話し合い、議論しましょうというのはなるべく対立を避けたいだけのように思えます。
一部の平和主義は、何もしなくても誰か(米国)が守ってくれる、誰か(中国?)になにか言うことは事を荒立てるだけ。
これらは私にすれば皆「事なかれ主義」の現れのように思える。
これに乗じて反日勢力が好きにして日本を悪くしていってます。

「事なかれ主義」を打ち破って目を覚まさせる方法?
答え:事を起こせば良い

日本でも反日勢力にもっともっとあからさまに好き放題のことをさせて問題を表面化させれば良い。

そうすると、国民が初めて今までの「事なかれ主義」では日本の将来はない、変えねばとの世論が湧き出し、政府も動かざるを得なくなる。

中国がおかしなことをしている今が日本を変えるチャンスなのかもしれません。今の私たちの世代で日本を良くしなければなりません。

日本を褒めた本書を読んで、いや今の日本はそんな良い状況ではない、もっと買われねばと感じた私は、以上のようなことを思いました。(2021/10/06)

以下、本の表紙の説明文を引用します。

2000年前から憧れ続けられる国「日本」
「三神山」である日本に不老不死の薬を求めた始皇帝、安住の理想郷を求めて日本に住みつく渡来人、人生のすべてをかけて渡来した鑑真、『魏志倭人伝』ではその国民性が称賛され、明治日本は近代化の模範になった。その後「おしん」からは美しい人間性を学び、ついには精神的日本人(精日)、つまり日本人と同化したいという人たちまで現れた中国。そんな中国の日本に対するあこがれの歴史を今紐解こう。

2000年にわたる日中関係史が導く狂おしいほどの「嫉妬の正体」
CONTENTS
第1章 2000年前から中国に憧れられる国日本
第2章 中国人が模範にした明治日本
第3章 中国はいかにして「反日国家」になったか
第4章 日本人との同化を望む「精神的日本人」の誕生
第5章 中国は今、日本の何に憧れているのか
第6章 習近平政権のアジア支配戦略と反日的体質

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