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大阪から日本は変わる(吉村洋文、松井一郎、上山信一)

あじさい

サブタイトル:中央集権打破への突破口

『感想』

「大阪都構想」とは何か?それを知りたくて本書を読みましたが、その回答以上の内容を得ることができました。具体的には、以下に転記した紹介文のそれぞれの項目についての詳しい内容がわかります。

大都市と府の二重行政は弊害ばかりがあり、それを一つ一つ解決したのが過去の12年。
それができたのは、府知事と市長とが一体となって物事を進めたからというのが一番の成功の要因。

今の日本は、あまりにも自由すぎて不自由な状況に思えます。
デマやいい加減な情報が幅を利かせていて、本当に良いことがきちんと伝わらない。
私だって本書を読むまでは、本当のこと、本当に良いことは知らずじまいでした。

大阪で正しいことを進めていることがちっとも伝わってきません。
既存のマスメディアに頼らない、新しい伝達方法が本当に必要ですね。

せっかく良くなってきているらしい大阪も、松井氏や吉村氏が退いたあとはどう転ぶかわかりません。今後も体制的に一体で進めていくためには大阪都の実現が欠かせない。そのことがよく理解できました。

なぜ2度も大阪都構想は否定されてしまったのでしょうね。
もう止めたなどと言わないで、その原因をもう一度突き詰めて対策して3度めの正直を狙うべきではないでしょうか。「ごめん、前言撤回します」といえば政治家は許されます、きっと。

本書を読んでみて、私の地元の横浜市を考えてしまいます。
横浜市も大阪に負けず劣らず停滞している感じがしています。

横浜市と神奈川県が一体で何か進めているというものが思い浮かびません。
今のコロナ対策でもそうです。神奈川県が常に東京についで全国2番目の新規感染者数を維持。横浜が貢献しているのが大きい。私はそれがすごく恥ずかしいのですが、誰もことさら問題にもしていない様子。

横浜市の看板製作のIR誘致が将来の財政破綻を防ぐ手立てだと言われても、それだけだとなかなか納得いきません。将来展望を見せてもらってない気がします。残念です。

わたしは、これからは本書の後半で書かれている「どこの街でも改革はできる」「地域から改革すべきだ」を「横浜でも改革できる」「横浜から改革すべきだ」と読み替えて、いろいろな物事を考えていくようにします。
最後に一言。本書はもっと多くの人に読まれてほしい(2021/06/23)
以下、表紙の説明文を転記します。

これほど、首長の役割が重要な時代があっただろうか
注目のツートップ、初の著書!
経済復活、教育無償化、地下鉄民営化
ジリ貧だった大阪を立て直した
改革戦略を全公開!
大阪の再生が始まった。
国に頼らない「大都市戦略」が必要だ
停滞と衰退の象徴だった大阪はなぜ蘇ったか。
この国は都市から変わらなければならない。
経済や生活指標の大幅改善、万博誘致の成功。
幼稚園から高校までの教育無償化。
そして地下鉄民営化などの改革はいかに実現したか。
新型コロナに府市一体となってどう取り組むか。
10年余の改革を総括する。
序章 「ワン大阪」でコロナ禍に挑む
第1章 東京人だけが知らない!?大阪の大変貌
第2章 なぜ、大阪はダメだったのか
第3章 都構想とはなにか、なぜ必要なのか?
第4章 維新改革の12年を振り返る
    -プロセスとその成果
第5章 どこの街でも改革はできる
第6章 なぜ日本は「地域」から改革すべきか
日本の副首都としてさらに飛躍するために

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