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かのこちゃんとマドレーヌ夫人(万城目学)

感想

小学校1年生の女の子、かのこちゃんが友達のすずちゃんや猫のマドレーヌ夫人と出会い、そして別れを経験して成長していく物語。猫と犬が会話できたり猫が人に化けたりしたりするお話は、いかにも万城目ワールドだが、それ以外はさしたる事件もなく過ぎていく。それでも猫や小さな子供の目線で見える世の中は目新しく感じられた。たとえば、かのこちゃんが夏休みの自由研究で作った「マドレーヌのお散歩地図」、どういう範囲でマドレーヌが行動していたかを地図に記したものです。わたしも興味があります。マドレーヌのあとを追いかけて塀の上などを這い回るかのこちゃんの姿を想像すると微笑ましくなります(2020/12/06)
以下に裏表紙の紹介文を引用します。

かのこちゃんは小学1年生の女の子。玄三郎はかのこちゃんの家の年老いた柴犬。マドレーヌ夫人は外国語を話せるアカトラの猫。ゲリラ豪雨が襲ったある日、玄三郎の犬小屋にマドレーヌ夫人が逃げこんできて……。元気なかのこちゃんの活躍、気高いマドレーヌ夫人の冒険、この世の不思議、うれしい出会い、いつか訪れる別れ。誰もが通り過ぎた日々が、キラキラした輝きとともに蘇り、やがて静かな余韻が心の奥底に染みわたる。

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