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鴨川ホルモー(万城目学)

感想

プリンセストヨトミが面白かったので他の作品を読みたいと思っていた。
本書「鴨川ホルモー」は作者万城目学氏の作家デビュー作。

単行本の本文ページ数が271ページと少なめ、文字も大きく読みやすいのがありがたい。
話の内容は200ページあたりまでは淡々と進められていく感じで、最後まで読まないと面白さがわからない。
最後まで読むと達成感とホッとした感じが味わえる。

主人公は京都大学生の安倍。
安倍の片思い小説のような感じでずっと話が進んでいくのが、淡々としていると感じられた理由。
それも相手に言い出せずにいつまでも自分の世界のなかで葛藤している安倍。青春まっさかり。
その安倍が周囲の人間たちの熱さに目覚めて人間として成長する。気持ちよくなるはなしの内容。

京都には普通の人には見えないオニがたくさんいるそうな。
そのオニを指揮してホルモーを行う。
ちょっと分けのわからない話だけれど、ファンタジー小説の分類だそうなので、納得。

“ホルモー”という言葉になにか言われがあるかと思い、ネットで検索してみた。
”鴨川ホルモー”関連しか出てこない。
作者はどこからこの言葉を思いついたのだろうか?教えてもらいたい。

お金が無くても時間がたっぷりある、人生に目標が見つかってないけど、隠れたエネルギーを秘めている、
そんなフツーの若者たちの青春小説。
だけどしっかりと読ませてくれます。(2019.03.02)
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