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史上最強の大臣(室積光)

感想

作者の社会に対する主張を小説の形をとって最後まで飽きさせずに読ませてくれる。
取り上げるテーマが社会で話題になっていて関心を集めたものなので、とても興味深く読ませてもらった。
主張するところは同感できるところが多い。
史上最強シリーズ?2冊目は「教育」を扱う。

学力低下の対策としてまず取り上げたのが「作文」。
思ったことを自分で書いて表現するのはとても良いことだとわたしも思う。

「団塊の世代」や「ゆとり教育」への作者の評価には同感できる。
わたしなりに勝手に解釈すると、
団塊の世代は、敗戦ですべての価値観がひっくり返り、自信をなくした大人たちに囲まれて育った世代。
ゆとり教育で育った世代は、競争させないことで個性が育たない。できないグループとできるグループの両極端が育った世代。

道徳教育とかの反対するときに必ず持ち出される「戦前の軍国教育ににつながってしまう」理屈。
そんなことにはならないということを、多くの紙面を使って説明してくれる。

納得できる。この作品を読んだ教育者は、自信を持って教育を進めることができるだろうと思う。そうあってほしい。

多くの人に読んでもらいたい作品だと思います。(2019.02.26)
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