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No.6(あさのあつこ)

No.6 vol.1(あさの あつこ)


NO.6♯1 (講談社文庫)

[感想]

あさのあつこといえば「バッテリー」それ以来、気になる作家です。「No.6」というわけのわからないタイトルの本をブックオフで手に取ったのも、その作家の名前に惹かれたから。
シリーズの1から6まで並んでいました。全部買いました。5冊はそれぞれ108円。5巻が310円でしたが、飛ばすわけにはいかないのでこれも購入。6巻目までたぶん読んだと思いますが、これで完結してません。途中で気が付いたのかな。それで、3か月ほど、放置。

ストックしてあった本をあらかた読み終わってしまったので、もう一度No.6 を最初から読み出します。ほとんど初めて読み始めた感じ。時々ふっと、「あれ、ここは前に読んだことがある」と感じる程度。自分の読み方が浅くていい加減だったかが、思い知らされます。

この本は、私にとっては異質でした。各省の始めに必ず、何かの古典からの引用があります。何の意味があるんだろう? 恥ずかしながらいまだに私には謎です。話の展開も、最近はやり?のいくつかのストーリーが並行して進む形。ちょっと疲れます。それでも、途中でやめなかったのは、あさのさんの魅力かな?

6巻目を読み終わりそうになって、再びブックオフへ。たいして期待してませんでしたが、なんと、なんと、なんと、7巻目が書棚に並んでました。1から7巻目までの一つ。奇蹟みたいですよね。まよわず、108円で購入。実は、このシリーズは9巻で完結。あと2冊。

こうなると、もうどうにも我慢ができなくなります。アマゾンで調べると、在庫はあります。ほとんど定価。でも、その待つ時間も惜しい。

たまたま東京駅に出かける用事がありました。東京駅といえば、八重洲ブックセンターですよね。何年かぶりで訪れました。全然変わっていませんでした。かわいそうなくらい…
5階へ上がり、文庫コーナーで、1分で見つけられました。もちろん買いましたよ、定価で。

そのあとは、あっという間ですよね。最後まで読み終えました。

読後感ですが、

浅野さんの文庫版あとがきでも書いてあったと思いますが、最初はNO.6 という都市そのものを書くつもりで書き始めたのが、途中から少年たちの話に中心が移り、どんどん少年たちが動き出した。
確かそのようなことが書いてあったと思います。

私は、ストーリーの展開がずいぶん引っ張られるわりに、最後はずいぶんあっけないなと感じました。
ただ、それよりも、登場する少年たち、紫苑(しおん)とネズミ、いぬかしの心の動きや、成長?が手に取るように描かれていて、さすがに浅野さんの作品だなと感じ入りました。

外伝も出ているようで、ぜひ読んでみたい。レビューを見ると、読まないほうがいいのかもしれないけど。怖いもの見たさ。これが読書の楽しみの一つです。
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