裁判長!ここは懲役4年でどうすか(北尾トロ)



裁判長!ここは懲役4年でどうすか (文春文庫)

[感想]

途中からだんだん味わいが出てくる本でした。軽い気持ちで裁判の傍聴を始めた雑誌のライターの北尾トロ氏が、だんだん傍聴にはまっていくのと、裁判そのものでなしに、その原因となった人間模様などにも思いを凝らすところなど。どんどん同感できるようになっていきます。取り上げられるエピソードも25幕に分けて書かれていますが、自分でも同じ境遇になりかねないなと身につまされることも2,3度。例えば交通事故の裁判なんて、明日は我が身。
ところどころで出てくる、裁判官も検察官も弁護士もみな人の子。弁護士は儲かっていて身なりもパリッとしている。検察官は悪役のように見られがちだが、正義漢がいる。とか、裁判官も当たりはずれがあるとか、いろいろなエピソードを通じて裁判所の実態の片鱗を垣間見ることができました。
それにしても取り上げられたエピソードはみな本当なんだろうか?事実は小説よりも奇なりという一つの実例かもしれないな。(2016.11.08)
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