菅政権と米中危機(手島龍一、佐藤優)

花

『感想』

菅総理が総裁選に出馬しないと表明されました。最近の状況をみると八方塞がりの感じでお気の毒でしたので、あとはコロナ対策に専念すると宣言されたのはある意味潔く受け止めました。無責任とか言っている野党の政治家には、自分のことを棚に上げてよく言えたものだと、代わりに言って差し上げたいと思います。菅総理には頼れる有能なブレーンが付いていなかったんでしょうね。それまでは食事会で色々方と情報交換をされていたのが、就任当初にコロナ感染対策で批判されて中止された?のがかえすがえすも残念です。
身近な改善点をスピードを持って解決する、その有言実行の姿勢は私は好きでした。NHKの改革に手を付けたので敵にしてしまったかもしれませんね。そういう意味では正直すぎたかな。
さて、本書の感想ですが、本書では外交の実務の専門家二人による対談形式で、菅政権発足当時での将来の見通しについて語っています。米中危機についてはその通りの展開になっているようです。残念ながら菅政権はコロナ対策に足を取られてしまいました。本当に残念です。(2021/09/03)

以下、本の表紙の説明文を引用します。

「習近平の罠」にどう挑むのか
アメリカはどう出るのか
菅政権の外交マシーンが動き出した。烈しい米大統領選を経て米国の対中姿勢は、一段と厳しさを増している。菅政権は、日米同盟を基軸に据えて、「習近平の中国」と対話を目論んでいる。だが、北京は安倍政権のキングメーカーにして対中融和派、二階俊博幹事長を通じて日米同盟に楔を打ち込もうと布石を打ちつつある。菅総理は、安倍辞任の空白を埋めて、緊迫の東アジアに戦略上の安定を創り出せるのか。知られざる菅機関の前途に立ちはだかる懸案を読み解いていく。

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