東京零年(赤川次郎)



東京零年 (集英社文庫)

[感想]

久しぶりの赤川次郎作品。
500頁あるが、この人の特徴は健在。会話が多く読みやすい。テーマが時代に合わせている。途中まで話の展開がよくわからないが中盤ころから、説明がされていきその後はどんどん話に引き込まれていく(これは、大概の作者の特徴かな?)、そして気軽にひとが殺されていく。お色気シーンもちょっとある。

言論が統制され、自由が奪われた近未来社会。別に未来と言わなくても、実社会も十分当てはまると思わされることもある。ネットが唯一の自由に発言できる機会。このテーマは身近に感じられる。

ここからは作品からはなしが逸れる。
ネットの書き込みが自由とはいえ、過激なこと?を書き込むと批判の嵐に見舞われる。これも形を変えた言論統制・抑圧だと私には思われる。

自分の考えにそぐわない意見を認めない。
多数の意見、雰囲気に流されて、それが唯一正しいされていく、それ以外は認めない風潮。ひととは変わった意見を表すのが怖くなってしまう。そんなことはありませんか?

もう一つ作品とは関係のないはなし。
作中に井筒という人物が登場する。
先日、秋葉原のオーディオショップでブラブラしていたら、素敵な歌声が流れている。井筒香奈江の「レイドバック2018」という作品。
しっとりと歌うのがいい。
中古CDショップを回ってみたが、新品しかありませんでした。買ってません。
赤川さんはこういう作品は好きかな?
(2018.06.10)
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