兎の眼(灰谷健次郎)



兎の眼 (角川文庫)

[感想]

灰谷健次郎さんの作品で「兎の眼」を読みました。「太陽の子」に次いで、2作目です。

お話を簡単に紹介します。先生になりたての小谷先生のお話。

小谷先生は、受け持った学級で問題児や障害児に親身に世話をしています。はじめは学級の他の子からは理解を得られず、父兄から”ひいき”だと強い抗議を受け挫折しそうになりますが、同僚の先生たちから支援を受けて、思いやりの心で接するうち、子供たちや父兄の心もやがて開かれていく。

いくつかのエピソードを描きながら、登場人物一人ひとりの心の動きが丁寧に描かれていきます。私がこの本を読んで、強く印象に残る点を書きます。一部、私なりの言葉で書いていますが、

「自分のことだけ良ければよく、あとのことはどうでもよい。世の中の底辺で黙って世の中に尽くしてくれている人たち(本作では、塵芥処理所の非正規従業員)のことに、あまりに無関心すぎる。それは単なる身勝手だということに気づかなければならない。他人への思いやり、それが人間として大切なことである」
ということです。 
(以上、わたしのブログ、目的に向かっての2011.11.11から転載)
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