ノーサイドゲーム(池井戸潤)

ピンクの花

感想

社会人ラグビーのいろいろなことがこの作品でよくわかります。ラグビーだけではないと思いますが、監督の力量のたいせつさについても教えられます。的確な指導力・采配でチームが1年で見違えるように変わってしまうんですね。作品では、チームの選手達一人ひとりをしっかりと描くことでチームが変わっていくことを描いていきます。池井戸潤はこういう作品も書けるんです。
もう一つ欠かせないのが、会社の組織の中での出世競争というか蹴落とし合いです。ラグビーチームの存続問題に絡めてストーリーの展開を面白くさせています。
ちょうどラグビー熱が盛んになったときに合わせた本書は、池井戸潤の新しい境地の開拓になったかもしれません(2020/04/22)
本書の帯の紹介文を引用します。

未来につながる、パスがある。大手自動車メーカー・トキワ自動車のエリート社員だった君嶋隼人は、とある大型買収案件に異を唱えた結果、横浜工場の総務部長に左遷させられ、同社ラグビー部アストロズのゼネラルマネジャーを兼務することに。かつて強豪として鳴らしたアストロズも、いまは成績不振に喘ぎ、鳴かず飛ばず。巨額の赤字を垂れ流していた。アストロズを再生せよ……。
ラグビーに関して何の知識も経験もない、ズブの素人である君嶋が、お荷物社会人ラグビーチームの再建に挑む。

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